三菱全日本選手権を前日に控えた白石光(スポ2=千葉・秀明八千代)に大会への意気込みを伺った。全日本選手権はこれまで3度出場してきたが全て1回戦負け。今年こそはまず1勝をとリベンジを誓う。初戦の相手は昨年と同じ今村昌倫(慶大)。学生最強選手…

 三菱全日本選手権を前日に控えた白石光(スポ2=千葉・秀明八千代)に大会への意気込みを伺った。全日本選手権はこれまで3度出場してきたが全て1回戦負け。今年こそはまず1勝をとリベンジを誓う。初戦の相手は昨年と同じ今村昌倫(慶大)。学生最強選手から白星を挙げ、己の力を証明することはできるか注目だ!

※この取材は10月27日に行われたものです。

「今年こそは」


早慶戦では素晴らしいプレーを見せた

――明日からの大会に向けた意気込みをお願いします

 僕自身全日本選手権は今年で4回目の本戦出場になるのですが、今まで3回とも1回戦から負けています。今年こそはという思いで一つ一つ頑張っていこうと思います。

――これまでの全日本選手権は、ご自身にとってどのような大会でしたか

 国内で行われる大会の中では一番レベルが高くて、環境も素晴らしく。去年に関しては五輪前の改修が終わった有明のセンターコートで試合をできたりと、初めて出た時も有明コロシアムで試合をできたりと。毎回もっと試合したかったなという思いが強くて、僕にとっては楽しみな大会でした。

――最初に本戦出た大会のことを振り返ると

 最初に出たのは高校2年ですね。そこまで覚えてはないですけど、最初の頃は予選勝ち上がっての本戦でした。すごいレベルが高いので予選を勝ち上がることに満足していました。それはもったいなかったなと、今考えれば思います。

――これまでの本戦の対戦の中で印象深い対戦は

 去年は今村さんが相手で、インカレを優勝していて、早慶戦も対戦していて。すごい実力者で差があるなと感じました。一昨年に関しては島袋さん(将、令2スポ卒=三重・四日市工)。自分が早稲田に入る前ですけど、早稲田に入ることは決めていたので、(早稲田の)1番手とどこまでできるのかという思いがすごくありました。去年、一昨年は自分の中で思い出深い試合でした。今でもすごく覚えているので。

――今年は初戦で今村選手との対戦が決まりましたが

 こんなことあるんだと(笑)。2年連続で初戦が同じというのは確率的にも高くないことだと思いますし、いいとは言えないですけど。どの対戦を見ても、今年はすごいレベルが高いので。その中で自分がプレーできるのはいい経験だと思うので精一杯頑張りだと思います。


昨年は今村に力の差を見せつけられてしまった

――調子は早慶戦から上がってきていますか

 そうですね。4年生は早慶戦が終わって一段落した雰囲気はあるのですが、僕は試合が続くということで1日だけ休んだだけであとは練習に励んでいました。けがもなく、いい調子でプレーすることができていると思います。

――前日練習をしてみて、どうでしたか

 今大会初めて使うコートで。コートができたばかりということで、球が滑れず、ボールが遅いのは自分にとってはあまり良くないです。低く滑る球を取ることは少しだけ不安なのですが、明日はハードヒットされるボールに対して、芝にいながらうまく対応できるかだと思います。今日練習をしといて良かったと思います。

――初戦を勝ち上がると2回戦で高橋悠介選手(三菱電機)と当たりますが、そのことに関してどのように感じますか

 正直そこはまだあまり見ていなくて(笑)。でも悠介君は修造チャレンジの頃からお世話になった先輩でもありますし、いい選手だと思います。確かそこの1回戦の対戦は一昨年の全日本選手権の決勝で見ているので、すごい好カードだなと。どっちが勝つのが本当に分からないですね。もし明日勝つことができたら、明日以上にノンプレッシャーで対戦できると思います。

――今大会の目標はどこに定めていますか

 まず明日勝ちたい。今日会場で練習をしていて、やはり他の一般大会とは違う雰囲気でした。環境もすごく良くて、一つでも多くこの中で試合をしたいなという思いです。あとインカレも近いので、全日本選手権を終えてから大会に1つ出るので、大会が続くことを考えると自分のテニスの調子も勝ち負けに関わらず上げていかないといけないと思います。長いスパンで考えてもいきたいと思います。

――白石選手はプロを目指していると思いますが、学生の間にどこまで勝ち進みたいとかありますか

 はい。慶應の羽澤(慎治)を見ているとベスト8までいってる年もあると思います。去年もベスト16ですし。学生テニスもプロとあまりレベルは変わらなくなってきていますし、今回の大会にも5、6人学生が出ているので、プロ相手にどこまでできるかを試したいです。来年、再来年までに自分もベスト8、ベスト16に。島袋さんも去年ベスト4に入っているので、そこを見据えて頑張りたいと思います。

――最後に明日からの三菱全日本選手権への意気込みをお願いします

 ファイナル10ポイントということで、1個のブレイクや1個の簡単なミスが流れがこのレベルだと試合を左右してしまうと思います。なので最初からアクセル全開で、いいイメージを持って全力で頑張りたいと思います。

(取材、編集 大島悠希)

◆白石光(しらいし・ひかる)

2000(平12)年5月22日生まれのO型。千葉・秀明八千代高出身。スポーツ科学部2年。三菱全日本選手権は3年連続でシングルス初戦敗退。