関西六大学野球秋季リーグ第6節対神院大1回戦(2020年10月11日)新星二人の活躍で優勝争いに踏みとどまった。投げては…

関西六大学野球秋季リーグ第6節対神院大1回戦(2020年10月11日)

新星二人の活躍で優勝争いに踏みとどまった。投げては公式戦初先発の荒木が6回を1失点に抑える好投。打撃では指名打者に座った材木が決勝打を放ち2対1で勝利。2年次生コンビの活躍で次戦へ弾みをつけた。

先発で好投した荒木

神院大 000 001 000 = 1
京産大 001 000 01× = 2

試合成績

野手成績
守備選手名(出身高校)打数安打打点四死球三振
8遠藤秀(滝川第二)49991
6宇都宮(宇和島東)40000
D材木(綾部)41100
9川岸(京都成章)40001
5笹原(福知山成美)30000
2久木崎(京都成章)31001
3木村(浪速)30000
7山本(鳥取城北)21010
4酒井(桜宮)22110
投手成績
選手名(出身高校)投球回被安打奪三振与四死球失点
荒木(宮津)64421
北山(京都成章)30410

試合展開

負ければ優勝が大きく遠のく重要な一戦。先発を任されたのは公式戦先発経験のない荒木だった。今季はここまでリリーフで4試合に登板し、無失点と好投。勝村法彦監督も「(練習への)取り組む姿勢が変わってきた」と成長を認める期待の有望株だ。負けられない試合にプレッシャーを感じていたという立ち上がり、四球で走者を許すも次打者を併殺にしとめ落ち着きを取り戻す。その後は持ち味の制球力を発揮し、コーナーに投げ分ける丁寧な投球を披露。5回まで与えた安打は2本と完璧な投球を見せた。

先発投手として存在感を見せつけた荒木

6回に二連打で一点を失うも大きく崩れることなく自分の投球をまっとう。勝ちはつかなかったが先発として十分通用することを証明した。荒木の好投に報いたい打線は3回。一死から山本がセーフティバントを成功させ塁に出るとすかさず盗塁、これが悪送球となり一気に三塁を陥れ好機を拡大させる。このチャンスを酒井がきっちりものにし先制点を奪った。

中前に先制タイムリーを放つ酒井
ベンチ前でポーズを決める山本、足で奪った先制点だ

しかし、その後は相手先発松田の変化球にタイミングが合わず打線が沈黙。1対1の投手戦が続いた。均衡が破れたのは8回。安打とエラーで二死1・2塁とチャンスを作り打席に立ったのは材木。何も考えず打席に入ったと無心で振りぬいた一打は中前に落ちる値千金の勝ち越しタイムリー。追い込まれてからの粘り強い打撃で勝利を手繰り寄せた。今季から指名打者として3番を任され、打撃力は勝村監督もお墨付き。次を打つ4番川岸も信頼を置くヒットマンが苦しむチームを救った。

勝ち越しタイムリーを放つ材木

最後は2番手で7回からマウンドに上がっていた北山が三者連続三振を奪い2対1で勝利。大事なカード初戦を白星で飾り、優勝に望みをつなげた。【記事編集・撮影 松田拓真】
 

コメント

勝村監督
ー荒木投手が公式戦初先発でした。
中継ぎでどんどん自信もつけて結果も残してましたし、何より取り組みがしっかりできるようになってきていたので、一番大事なゲームでしたけど賭けてみようということで登板させました。一年目の時はまだまだ(取り組みも)甘いと思っていたが、だんだん良くなってきていたので一回チャンスを与えてみようと。後ろでは北山と山口に準備させていました。北山は今日は真っ直ぐが力強かったと思う。

ー荒木投手の投球を振り返ってみていかがですか。
元々コントロールがすごく良いピッチャーで今日も良かった。少しスライダーが多いかなという印象。もう少しストレートの割合を増やしても良いのではないかと感じた。木曜日には先発を伝えていて、1日台風で伸びた影響もありかなり緊張していたが良いピッチングだったと思う。

ーリリーフの北山投手も好投でした。
今日は真っ直ぐが力強かった。気持ちも入っていたし、ほとんどストレートで押して向かっていけていたので良かったと思う。

ー攻撃面について、3回は山本選手の足が生きた先制点でした。
1球目に走らせた時に良いスタートを切ってくれた。昨日から全体的にフライが多かったので、今日もゲーム前に言ったがやっぱり今日も多かったし、ボール球にも手を出してしまっていたので8回の攻撃前に引き付けて我慢しろ、打たされてはいけないと伝えた。

ーその8回に打線が繋がっての勝ち越しでしたが、材木選手のバッティングはいかがですか。
材木はファールを打ちながらきっちり合わせてくれる打者。自分の中ではかなり期待して見ていた。2年生ですが3番として十分やれる子。今シーズンも大事な場面ではきっちり打ってくれていますし、あとは4番、5番がもう少ししっかりとしたバッティングができてきたらもっとつながると思う。

ー明日に向けて一言お願いします。
自粛期間などで対外試合が満足にできていなかったが、一戦一戦みんな大事に戦っていたと思う。明日しっかり勝って締めたいと思う。野球ができるという喜びもありがたみもありますし、それをすごく感じたリーグ戦だったので総力戦で勝って、(リーグ戦の)結果を待ちたいと思います。

荒木投手
ー全体的な振り返りをお願いします。
右・左バッターどちらにもコースをしっかり投げられたし、粘って投げられた部分もあったが、6回に点を取られてしまった部分はどちらも甘いボールだったので、その甘さが出てしまったと思う。タイムリーになったボールは弱いボールだったので、あのピンチの場面で強いボールが投げられるようになりたいと思う。

ー5回まで無失点の好投、調子は良かったか。
相手のピッチャーからも(味方が)途中なかなか点が取れなかったので、同点にならないように、自分のピッチングでいけるところまでゼロで抑えようという気持ちだった。

ー6回は少し崩れた印象だったがどのように感じていたか。
特に疲れはなかった。先頭打者を三振にとったところで、2番バッターが自分のボールに結構タイミングが合っていた。1番バッターをきっちり打ちとって、ランナーなしで2番に対戦しようとしていたところで1番に打たれてしまったので、そこで少し「あっ、ちょっとやばいな」というマイナスな気持ちが出てしまった。

ーマウンドを降りる時の気持ちは。
自分のできることは出し切れたので、あとは北山さんに任せようという気持ちだった。

ー先発を任されたときの気持ち。
絶対に負けられない試合だったので、その試合を任せてもらえたというのは素直にうれしかったが、負けられない試合だからこそプレッシャーもあった。自分の持っている力を最大限に出せるように準備しようという気持ちで試合まで向かっていた。

ーいつも以上に気をつけていたこと。
いつも通りに生活しようとしていた。変に力んだりするのではなくいつも通りに生活して、いつも通りピッチングしようということは監督さんからも言われていたので、いつも通りを心がけていた。

ーこれからどのような目標をもっていくか。
この大会ではたくさんの課題が見つかった。自分のもっと良くなった姿を想像するとわくわくする。もっと力で押せる、ストレートで押せるようなピッチャーになれるように、この冬の練習に取り組んでいきたい。

酒井内野手
ー1打席目は貴重な先制タイムリーでした。
打った球はインコース寄りの真っ直ぐ。山本が作ってくれたチャンスだった。山本の足なら犠牲フライでも内野ゴロでも返ってこれるだろうと思い、なんとか1点をとりに行こうと打席に入りました。

ー今シーズンは9番打者として打席に立つことが多いですが、意識されていることはありますか。
1番につなぐことが役割だと思っているが、今季は少し遠藤が当たっていないので自分で決めることも考えています。(8番の)山本と2人でチャンスを作って点に繋げれれば良いなと思っています。強い打球が打てるようにしっかり芯に当てていくことも意識して打席に立っています。

ー3打席目は勝ち越しの口火を切る右前安打でした。
打った球は高めの真っ直ぐ。追い込まれていたのでどんな球にも対応できることと、インコースは反応でクルッと回転して打てるように意識していました。

ー今季は対外試合もできず調整が難しかったと思いますが、その中で取り組んでいたことはありますか。
自粛期間が明けてから、今まで無理に引っ張りにいっていたものをバッティング練習で修正してきたことが今調子が良い要因になっていると思います。

ー明日に向けて一言お願いします。
明日勝てば優勝の望みは繋がると思うので、他力本願にはなってしまうんですけどとりあえず明日しっかり勝つことを意識してやっていきたいと思います。

材木内野手
ーDHというのは守備に行かない分リズムが作れない難しさがあると思うが、どのように対処しているか。
ベンチにいることが多く動かないので、体が多少固まってしまうのは仕方ないと思っている。しかし試合中はずっと声を出して、ゲームへの集中は切らさないように意識している

ー中軸として意識していることはあるか。
前後のバッターが好打者なので、打順はあまり考えずにつなぐ意識で打席に入っている

ー今日の試合はどのような事を考えて臨んだか。
ロースコアになるのは分かっていたので、初回で点を取って流れを持ってこようと思っていた。しかし、相手ピッチャーの変化球が良くて打ちあぐねてしまった。

ーそんな中回ってきた第四打席のチャンスではどんな事を思ったか。
2アウトだったので、何も考えずに打席に入った。打った瞬間はすごく嬉しかった。

ー優勝に向けての意気込み。
神宮大会はなくなってしまったが、関西大会はある。大舞台である関西大会に絶対出たいので、とにかく明日勝つことに集中したい。
 

※取材は試合後オンラインで敢行 【取材:松田拓真、加藤弦、岩田悠吾】