本来なら東京六大学春季リーグの開幕日であった4月11日。試合は延期となりましたが、慶應スポーツでは開幕前取材を行い、慶大野球部の選手の様子をお届けします。

第7回は今年度から慶大野球部の指揮をとる、堀井哲也監督にお話を伺いました。

令和元年秋、慶大野球部は三冠(リーグ戦、明治神宮野球大会、フレッシュトーナメント)達成という偉業を成し遂げ、勇退する大久保秀昭監督の花道を飾った。大久保監督は5年間で3度のリーグ優勝・7季連続勝ち点4と文字通り慶大野球部を常勝軍団へと導いた。「KEIOのチームを率いることに責任を感じています」。そう語るのは今季から慶大野球部を指揮する堀井哲也監督だ。堀井監督は社会人野球での監督生活22年とまさに“アマチュア野球の全てを知る男”。JR東日本時代には都市対抗野球優勝1回・準優勝3回と同野球部を全国区に押し上げ、数多くのプロ野球選手を輩出してきた。

昨年12月1日付で正式に監督に就任すると、まず行ったのは選手全員との面談。選手一人一人への理解を深めることからチーム作りに着手した。年が明けた1月15日、自身の目指すべきビジョンを部員全員と共有し本格的に堀井新体制がスタート。2月にはアメリカ遠征、戻ってきてからは連日オープン戦と多忙な日々を送ってきた。

オープン戦について尋ねると、「非常に力がついてきている。いろいろなゲーム展開に対応できる」と監督自身確かな手ごたえを口にしてくれた。黄金世代と呼ばれた旧4年生が抜けたポジションに誰が割って入るのか、レギュラー陣を脅かす存在が出てくるのか楽しみが尽きない。今年のチーム強みは、「4年生が1年次から毎年リーグ優勝経験がある。その経験値」だという。堀井監督が重要と語る“リーグ戦での経験”。瀬戸西純主将(政4・慶應)を始め、下級生の頃からリーグ戦経験が豊富な選手が揃っていること・その選手たちが毎年優勝・優勝争いを経験していることは大きなアドバンテージになってくる。「投手陣は安定感・爆発力等、様々な投手が揃っているのでうまく組み合わせたい。オーダーに関しては何パターンか用意できそうです」と語ってくれたように、構想がある程度固まっている様子がうかがえた。

今年度も日本一達成なるか

 

最後に目指すべき野球について伺うと、「練習は不可能を可能にする取り組み」が不可欠になってくるという。日頃からグラウンド内外で選手と積極的なコミュニケーションを図ることで、堀井監督が目指すべき姿は確実に浸透している。「リーグ優勝、日本一へ向けての気持ちは非常に強いです」。力強く宣言した堀井監督の目は長年結果だけの世界で戦ってきた“勝負師”の目そのものだった。野球の酸いも甘いも知り尽くした男が、新たなステージへ足を踏み入れる--。社会人野球に続き、大学野球でも栄冠を手にするため淡々とタクトを振り続ける。

(この取材は4月2日にメールにて実施しました。)

(記事:小林由和)