「ジャパネット杯春の高校バレー」第72回全日本バレーボール高等学校選手権は12日、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で、男女の決勝2試合が行われた。東北勢は女子・古川学園(宮城)が前回準優勝の強豪・東九州龍谷(大分)と対戦。スト…

 「ジャパネット杯春の高校バレー」第72回全日本バレーボール高等学校選手権は12日、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で、男女の決勝2試合が行われた。東北勢は女子・古川学園(宮城)が前回準優勝の強豪・東九州龍谷(大分)と対戦。ストレートで敗れ、20年ぶりの優勝はならなかった。

 古川学園は、立ち上がりから東九州龍谷の多彩な攻撃に翻弄(ほんろう)され、連続失点。メリーサが強力なスパイクで応戦するも、相手の安定したレシーブに拾われ、主導権を完全に握られてしまう。その後も相手の好サーブに守備を崩され、失点を重ね、第1セットを先取された。

 第2セットも、東九州龍谷の強力なスパイクが炸裂(さくれつ)。上沢やメリーサがブロックに跳ぶも止めきれず、リベロ深沢、遠藤も懸命にボールを拾い続けたが、点差を縮めることができない。左右から放ったスパイクも相手の高さのあるブロックに阻まれ、このセットも落としてしまう。

 後がなくなった第3セットは一転、野呂や杉木のレフトからのスパイクが決まり、中盤までリードを奪う。しかし岡崎典生監督の「焦りから、いつもの攻撃ができていなかった」との言葉通り、攻撃が単調になり始め、逆転を許す。それでも、会場に駆けつけた応援団の大声援を背に、メリーサが執念のスパイクを連続でたたき込むなど粘り続けたが、相手のコートを広く使った攻撃に守備で的を絞ることができない。22-25で押し切られ、涙をのんだ。

●古川学園・岡崎典生監督「最初から相手にのまれていた。決勝を経験した2年生が残っており、来年も春高で日本一を目指す」

●古川学園・上沢沙織主将「ブロックが機能しなかった。自分たちの気持ちの弱さが出た。後輩には日本一になってほしい」

 バルデス・メリーサ選手「一歩一歩うまくなって、来年は誰にも負けたくない」

 王凜華選手「初めてのセンターコートはいい経験。3年間の努力に悔いはない」

 杉木真優選手「日本一にならず、最後悔しいながらも楽しくプレーできた」

 小田部鈴選手「このチームで戦ってこられてよかった」

 奥村澪選手「力は出せた。古川学園を選び3年間やってこれてよかった」

 本間乃愛選手「先輩たちが決勝で戦う姿はかっこよかった」

 深沢媛心(こころ)選手「先輩の思いを背負って、来年こそ日本一になる」

 野呂桃花選手「自分のミスから3セット目を落とした。3年生を日本一にしたかった」

 鈴木玲香選手「出だしが悪くシステムが組み立てられなかった」

 三好愛未(なるみ)選手「負けたのは悔しいが、来年は優勝する」

 山口瑠奈選手「ここまで連れてきてくれた2年生に感謝している」

 室内美乃選手「全力を尽くしたが悔しい。来年は絶対、リベンジする」

 檜野七海選手「全員、全力で日本一を目指した。来年は優勝する」

 遠藤生選手「3年生を勝たせたかった。また、春高に戻ってくる」

 望月咲希選手「2年生はよく頑張った。準優勝だが悔いはない」

 遠藤想(こころ)選手「3年生が最後までチームを引っ張ってくれた」

 桜井真(さな)選手「決勝は緊張して、自分たちのバレーができなかったようだ」

 ▽女子決勝

東九州龍谷 3(25-16)0 古川学園

       (25-15)      

       (25-22)