*写真:伊藤美誠(スターツSC)、張本智和(JOCエリートアカデミー)/撮影:ラリーズ編集部<天皇杯・皇后杯 平成30年度全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 2019年1月14日~20日>一年に一度、卓球日本一を決定する神聖な一戦・…

*写真:伊藤美誠(スターツSC)、張本智和(JOCエリートアカデミー)/撮影:ラリーズ編集部

<天皇杯・皇后杯 平成30年度全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 2019年1月14日~20日>

一年に一度、卓球日本一を決定する神聖な一戦・全日本卓球選手権大会が、間もなく開幕しようとしている。今年は毎年全日本を行う東京体育館(東京都渋谷区千駄ヶ谷)が改修中であるため、大阪での開催だ。

今回はその全日本、男女一般シングルスの見どころを解説していきたい。昨年優勝の張本智和、伊藤美誠を除く、今年の注目選手にフォーカスし、その山場は一体どこになるのか詳しく見ていきたい。

男子スーパーシードの組み合わせ






水谷は厳しい組み合わせに 13年連続決勝進出なるか




写真:水谷隼 撮影:ラリーズ編集部

まず最初に、昨年度男子シングルス準優勝、13年連続の決勝進出がかかる水谷隼(1月度世界ランキング10位・29歳)=木下グループ=。王座奪還を狙う水谷の決勝までの組み合わせは、例年に増して厳しいものであると言えるかも知れない。

まず、水谷の山にはブンデスリーガで力をつける及川瑞基(同76位・21歳)=専修大学=が待ち構えている。そして、ここを突破すると、ランク決定戦(ベスト8決定戦)ではTリーグで好調の上田仁(同32位・27歳)=岡山リベッツ=や、準々決勝では丹羽孝希(同9位・24歳)=スヴェンソン=がいる山を勝ち上がった強者との対戦になる。

国内屈指の実力者との顔合わせになる水谷隼。卓球ファンにはたまらない好カードの連続となるだろう。

平野友樹の山は実力派Tリーガーが揃う




写真:平野友樹 撮影:ラリーズ編集部

Tリーグでさらなる成長を遂げた平野友樹(同137位・26歳)=協和発酵キリン=も今年の全日本での注目株である。一昨年は全日本シングルス3位であったものの、昨年は5回戦で田添響(同264位・22歳)=専修大学=に敗れた。

平野は順当に勝ち抜けば、Tリーグで好調の大島祐哉(同33位・24歳)=木下グループ=と、日本リーグで長年活躍してきた大矢英俊の山を制した選手と対戦することになる。そして準々決勝では森薗政崇(同48位・23歳)=岡山リベッツ=、田添響、高木和卓(同354位・30歳)=東京アート=などの実力派Tリーガーのトーナメントを勝ち抜いた選手と対決する。

混戦模様となっているこの山を制するのは誰か、注目だ。

吉村和弘は2回戦からスタート




写真:吉村和弘 撮影:ラリーズ編集部

昨年香港OPで優勝、世界卓球の1次選考会でも1位通過するなど、2018年の時の人となった吉村和弘(同66位・22歳)=愛知工業大学=。昨年は第2シードとして挑んだが、初戦で定松祐輔(中央大)に2-4でまさかの敗北。よって今年はスーパーシードではなく、2回戦からの出場となり、松下海輝(日鉄住金物流)の山に配置された。

4回戦で松下を下し、明治大学の龍崎東寅を下せば、ランク決定戦で松平健太(同60位・27歳)=木下グループ=と対戦することになるだろう。

また、毎年スーパーシードが登場する4回戦は初戦から体を温めてきた選手と対戦することになるため、意外と不利になる場合が多い。そういった意味では吉村和弘がスーパーシードでないことは、強敵との対戦までに準備をするチャンスと捉えることはできる。

女子スーパーシードの組み合わせ






石川は難しい戦いが続くか。早田、芝田など強豪揃う




写真:石川佳純 撮影:ラリーズ編集部

昨年度は悔しい3位に終わった石川佳純(1月度世界ランキング3位・25歳)=全農=は2016年以来3年ぶりの優勝へ闘志を燃やす。しかしその道には多くの強敵が立ちはだかっている。ランク決定戦ではTリーグシングルス10連勝中の絶好調・早田ひな(同43位・18歳)=日本生命=のいる山を、準々決勝では前年のワールドツアー単種目で4勝を挙げている芝田沙季(同15位・21歳)=ミキハウス=の山を勝ち上がった選手と対戦する。

世界ランキング上位の選手と早い段階で対戦する可能性のある石川。一昨年、昨年の悔しさをバネに3年ぶりVなるか。

加藤美優の山は注目の若手がしのぎを削る




写真:加藤美優 撮影:ittfworld

Tリーグ・日本ペイントマレッツのエース・加藤美優(同23位・19歳)=日本ペイントホールディングス=も女子注目選手の一人だ。昨年行われた世界卓球2019代表1次選考会でも早田に次ぐ2位。着実に力を付けてきている。加藤は前年度は前田美優(同174位・22歳)=日本生命=に5回戦で敗れている。

加藤は順当に勝ち上がればランク決定戦で昨年の全日本で3位の永尾尭子(デンソー)の山を制した選手と当たる。永尾は昨年度の全日本では日本女子最強カットマンである佐藤瞳(同12位・21歳)=ミキハウス=を破り、準決勝に進出している安定感抜群のサウスポーだ。

準々決勝では長崎美柚(同36位・16歳)=JOCエリートアカデミー/大原学園=、森さくら(同110位・22歳)=日本生命=の山の勝者と相対する。

女子シングルス初戦には張本美和が初出場




写真:張本美和 撮影:田村翔/アフロスポーツ

スーパーシードのみならず、女子一般の期待の選手として、張本智和の妹・張本美和が挙げられる。張本美和は10歳6ヶ月で女子一般シングルスに初出場となった。

兄の智和は2015年(当時11歳6ヶ月)に男子一般シングルスに初出場しており、初戦敗退であったが、美和はいかに。初戦は藤原真由(奈良女子高)と対戦予定だ。

文:ラリーズ編集部