〇三河 69 ‐ 62 福岡●(三河通算成績 11勝10敗) シーホース三河vsライジングゼファー福岡のGame 2。試合は最後まで拮抗した展開となったが試合巧者の三河が接戦を制した。三河がディフェンスから流れを変えた試合だった。主将・狩俣…

〇三河 69 ‐ 62 福岡●
(三河通算成績 11勝10敗)

 シーホース三河vsライジングゼファー福岡のGame 2。試合は最後まで拮抗した展開となったが試合巧者の三河が接戦を制した。

三河がディフェンスから流れを変えた試合だった。主将・狩俣昌也が小柄な体を張ってゴール下でボールをもぎ取り、コート外までボールを追う気迫。ここまでベンチを温める事が多かった加藤寿一が福岡の攻撃を時間制限に追い込む。
守りでリズムや流れを作った加藤は4Qに試合を決定づけるビッグショットを沈めた。試合終了前、最後のディフェンスリバウンドを獲った瞬間に「今日のヒーローインタビューは自分だ(笑)」と確信、3年前の入団時以来のヒーローインタビューに選ばれた。2148人の大青援の後押しでクロスゲームを勝ち切り、ホームでの連勝を9に伸ばした。

 

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 アリーナの外では東海テレビのキャラクター「イッチー」のふわふわが子どもたちを楽しませると、始球式やハーフタームショーに、毎週土曜日11時40分より東海テレビのシーホース三河応援番組「TIP OFF!シーホース~BURN THE BLUE ENERGY!~」でナレーターを務める柴田美奈アナウンサーが登場して会場を彩った。

 今節を振り返ると、三河はGame 1で新外国人「マイケル・ジョーダンの後輩」ケネディ・ミークスがトリプルダブル寸前の大活躍。Game 2では加藤寿一、そしてキャプテン・狩俣昌也の気持ちの入ったプレーとリーグ戦中盤から巻き返すための好材料が出て来た。どのような競技でも一人の選手だけに依存せず、日替わりヒーローが出てくるチームは強い。

 三河は次戦、今季の中地区の行方を占う川崎戦。新体制で試行錯誤の今シーズン、例年のように独走とは行かない三河は、今節で得た新しいオプションを活かして後半戦に活かせるか注目の一戦だ。

 ここまで出場機会が少なかったが、ベンチで懸命にチームを盛り上げて来た「加藤君」。値千金のシュート、ディフェンスが後々「あれでシーズンの流れが変わった」と言われる事になるかもしれない。

1Q 三河17–18 福岡

 

ディフェンスから流れを掴むも、逆転を許す

スターティング5は、#3ミークス、#12西川、#14金丸、#32桜木、#46生原。

#12西川がタイトなディフェンスで相手のキーマンのひとり#31城宝から2連続でターンオーバーを誘うと、#14金丸の連続得点、#32桜木のポストアップ、#12西川の3Pシュートでスコアを伸ばす。

すかさずタイムアウトと選手交代で改善を図った福岡は、守備の強度を上げると#5山下が連続3Pシュートで巻き返す。さらに#17ローソン、#11ジェイコブセンのインサイドを強調したオフェンスに手を焼き、1点ビハインドで1Qを終えた。

2Q 三河30–36 福岡 (三河13–18 福岡)

激しいディフェンスゲームに。6点ビハインドで前半を終える

スタートは、#4狩俣、#12西川、#16松井、#32桜木、#33ジェレット。

昨日の課題でもあったオフェンスリバウンドを、#33ジェレット、#3ミークスが決めて逆転するも、その後はオフェンスにリズムが生まれず、#11ジェイコブセンのジャンプショットで再びリードを奪われる。
#33ジェレットが2連続でダンクを決めて試合をひっくり返すも、チームファウルが5つに達すると、福岡はインサイドへのアタックでボーナススローを得て得点を積み上げていく。#41加納の3Pシュート、#31城宝のカットインなどで点差を広げられた。

3Q 三河50–44 福岡 (三河20–8 福岡)

マッチアップで優位に立った桜木が13得点6リバウンド

スタートは、#3ミークス、#12西川、#14金丸、#32桜木、#46生原。

開始2分に福岡#17ローソンが個人ファウル4つでベンチに退くと、#32桜木がミスマッチを執拗に突いてポストアップから連続で5点を積み上げる。
しかしその後はシュートタッチが悪く、重い時間が続く中、途中出場の#24加藤が#31城宝へ粘り強いディフェンスで24秒バイオレーションを奪って、チームのエナジー高める。#24加藤の奮起に応えるように、再び#32桜木がミドルシュートなど連続8点をマークして福岡を一気に突き放し、6点のリードで最後の10分を迎えた。

4Q 三河69–62 福岡 (三河19–18 福岡)

加藤が値千金の3Pシュートで勝利をたぐり寄せる

スタートは、#3ミークス、#4狩俣、#14金丸、#24加藤、#32桜木。

福岡#17ローソンの連続ダンク、#11 ジェイコブセンで2点差に詰め寄られるが、#24加藤が3Pシュートを決めて福岡のリズムを断ち切る。#32桜木、#3ミークスが得点するも、粘る福岡をなかなか引き離すことができない。
残り49秒、福岡#17ローソンのドライブで65-62の3点差に迫られるも、同18秒に#24加藤が試合を決定づける3Pシュートがリングに吸い込まれると、会場の盛り上がりは最高潮に。最後は#24加藤がディフェンスリバウンドを収めたところで勝利を告げるブザーが鳴り、大歓声の中でホーム9連勝を飾った。

■ 鈴木 貴美一 ヘッドコーチ 試合後コメント

 今日は昨日と違ってシュートタッチがあまりよくなくて、ディフェンスのゲームになったんですが、最後よく我慢していいディフェンスができました。リバウンドも福岡さんは大きい選手が多いなか互角でしたし、よく我慢して最後まで戦ったなと思います。

 福岡さんも非常に今日はアグレッシブに最初から来たので、こういう展開になってしまったんですが、ただ勝ち切れたことはよかったと思いますし、たくさんの青援が選手の後押しになったことは間違いないので、今度の12/12(水)川崎戦も前回勝てなかったのでしっかり協力して戦いたいと思います。

■ #12加藤寿一選手 ヒーローインタビュー

ー聞いてください、この大青援。いかがですか、ヒーローインタビュー?
シーホースに入った最初に試合にヒーローインタビューしてもらって…3年ぶりくらいです(笑)

ー鈴木HCからもあったショットクロックバイオレーションをとったディフェンスから流れが変わったと思いますが、どんな気持ちで試合に入りましたか?
激しくプレーすることが僕の仕事だと思っているので、それだけに集中して頑張りました。

ー最後の終盤、(#14金丸選手から)パスをもらって3Pシュートを決めましたね。
金丸さんがいつも、金丸さんからのパスでシュートを決めろって言ってくるので笑、それが入って良かったです。

ー最後、加藤選手がリバウンドを取ってボールを保持したまま試合終了となりました。いかがでしたか?
そうですね。今日のヒーローは僕かなと思いました(笑)

ーファン・ブースターの皆さまへのメッセージを
これからも大事な試合が続くので、ぜひ会場に来て青援ください。お願いします。

■ #32桜木ジェイアール選手 ヒーローインタビュー

ーまずは今日の勝利おめでどうございます。
ありがとうございます。(日本語)

ーどんな思いで試合に臨まれましたか?
昨日のようなGAME1で大量得点を取るとGAME2にひびいて、集中を欠くことがあるので、しっかり集中してプレーすることを意識しました。

ーリードされて後半に入りましたが桜木選手の得点で追いつき、逆転しました。この辺りはどんな意識も持ってプレーしていましたか?
皆、それぞれの仕事があるのですが、自分はミスマッチをしっかりアタックすることが仕事の1つなので、それをこなしただけです。

ー加藤選手のあの3Pシュートはいかがでしたか?
100%決めると信じていました。

ーファン・ブースターの皆さまへのメッセージを
このよう接戦は皆さんの青援がすごく力になります。なので(アウェーの)京都にも来て青援をお願いします。

■ ライジングゼファー福岡 ボブ・ナッシュ ヘッドコーチ 試合後コメント

 昨日の記者会見でもお伝えしたのですが、勝ち負けで気にしてやっているのではなく「いかにチームが成長していけるか」ということを意識してバスケをしているんですけれども、昨日は大きい点差で負けたのですが、今日は7点差ということで、負けは負けなのですが成長という部分ではすごくよかったのではないかと思います。ただし、負けは負けなので調整して次に繋げたいと思います。
最後の2分間で3点差で、僅差だったのですがビッグショット(3Pシュート)を決められて6点差に広げられたのが全体でいうと大きなポイントだったのではないかと思います。

今日#17ローソン選手と#11ジェイコブセン選手を起用したのはすごくよかったのですが、#17ローソン選手がファウルトラブルになってしまって、そこで#32桜木選手がミスマッチをつかってIQの高いプレーをした結果、こういう結果に繋がったのではないかと思います。
試合の最後の方はちょっとしたミスが起こってしまいましたが、今日の試合、選手たちはマインドをしっかりコントロールして戦う意識を持ってくれたのでそこは感謝しています。
また敗因としては第3Qに8点しかとれなかったことが大きかったのと、#17ローソン選手がファウルトラブルでプレーできなかったことが大きかったと思います。