「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

杉山 一樹(三菱重工広島・投手)
すぎやま・かずき
右投右打 193cm92kg 1997年12月9日生(20歳)

 

 2018年ドラフト候補選手中、トップクラスの潜在能力を有している193センチ右腕。静岡県・静岡市立千代田東小3年時に始めた静岡中央リトルでは投手だったが、静岡市立東中では捕手。投手に戻った駿河総合高でも2年秋までは目立たず。「シャドーピッチングと走り込みをとにかくやったら、いきなりこれまでから10キロアップの145キロが出た」3年春から、注目度を一気に上げた逸話を持つ。

 「高卒3年でプロに行く」と明確に掲げた三菱重工広島では2年間、大下 佑馬(東京ヤクルト)の下でエースとしてのあり方を学び、体重も10キロ以上増加させ、今年からは晴れてエース格に。JR西日本の補強選手として参加した都市対抗では、準々決勝・JR東日本戦の4番手として大会初登板を果たすと、初球にいきなり「153キロ」をマーク。その後も角度のある150キロ台を連発し、改めて能力の高さを印象付けた。

 このように身体能力の高さがクローズアップされる杉山だが、その半面で「いいなと思ったら一度採り入れる」技術面の研究熱心さも光る。一例をあげればリリースが最後まで見えないコンパクトな右腕の上げ方は、高校時代に一人でバスケットボールを突きながらヒントを得たもの。縦に落ちるスライダーも同学年の吉田 凌(オリックス)をベースに、120キロ台のパワーカーブも来季ドラフト注目左腕・河野 竜生(JFE西日本)からヒントを得ている。

 9月に行われた社会人日本選手権中国地区予選では途中からクローザーに回り、最後は「弱気にならずに立ち向かう」を体現して150キロ台のストレートでねじ伏せ、第二代表の座を獲得した。「昨年までの僕なら立てていなかった」胴上げ投手の次に待つのは、自らをさらに向上させる場所、プロ野球のマウンドである。