9月8日、東京六大学野球秋季リーグが開幕。第2試合では、法大のドラフト候補・中山翔太内野手(4年・履正社)が2本塁打を放つ大活躍で5対1の勝利に貢献。早大は法大の先発・三浦銀二投手(1年・福岡大大濠)を打ち崩せず散発3安打で開幕戦を落とした。

 試合を初回から動かしたのは中山の左手だった。同じくドラフト候補に挙がる左腕・小島和哉投手(4年・浦和学院)が1ストライクから投じた外角高めの139km/hのストレートに、やや泳ぎながらもほぼ左手一本で振り抜くと、打球はレフトスタンド前段に飛び込む先制の2ラン本塁打となった。
 さらに9回には身長200cm左腕の今西拓弥投手(2年・広陵)に追い込まれてから投じられた真ん中高めの141km/hのストレートを振り抜くと、打った瞬間に本塁打と分かる打球はレフトスタンド中段に飛び込んだ。
 春は力が入りすぎて上半身に頼るような打撃になることもあったが、左手1本でのティー打撃や青木久典監督が連日打撃投手を務めるフリー打撃などをして、左手主導のフォームが染みつくよう辛抱強く取り組んできた。また打席では「余計なことをまったく考えずに打てています」と相手のデータさえも頭に入れないほどの無心で思いきりのよいスイングができているという。
 無心ゆえに具体的な目標本塁打数などは決めていないとしながらも「三冠王は取りたいです」と野心をのぞかせた大砲が2012年秋以来の優勝を目指す法大の原動力となりそうだ。

◎NPB球団スカウトのコメント
「力に加えて柔らかさも出てきました。追い込まれてからも簡単にアウトにならず、球を前でさばくこともできるようになり対応力が上がりました」(中日・八木智哉スカウト)
「やはりこれだけ強く振れるのは魅力です。ここのところ3割を超える打率を残していますし、追い込まれてから逆方向に打つ器用さもあります」(楽天・沖原佳典スカウト)

筋骨隆々の体格をより生かすための打撃を掴んできた

★法政大vs早稲田大1回戦
法大 200020001=5
早大 000000001=1
【法】○三浦-中村浩
【早】●小島、柴田、早川、今西-岸本
本塁打:法大・中山(1回2ラン、9回ソロ)早大・瀧澤(9回ソロ)
※法大1勝

リーグ戦初先発ながら3安打完投の三浦。春の2勝に続く通算3勝目を挙げた

文・写真=高木遊