ドイツ・ハレで開催されている 「ゲリー・ウェバー・オープン」(ATP500/6月13~19日/賞金総額170万610ユーロ/グラスコート)の準決勝で、19歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が第1シードのロジャー・フェデラー(スイス)…

 ドイツ・ハレで開催されている 「ゲリー・ウェバー・オープン」(ATP500/6月13~19日/賞金総額170万610ユーロ/グラスコート)の準決勝で、19歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が第1シードのロジャー・フェデラー(スイス)を7-6(4) 5-7 6-3の接戦の末に倒して決勝に進出した。

 フェデラーの今大会9度目のタイトル獲得への挑戦は、土曜日に終わりを迎えた。地元ドイツのライジング・スターは、彼のここまでの若いキャリアで最大の勝利を記録した。

 また、この大会ですでに8度優勝し、ディフェンディング・チャンピオンであるフェデラーを破ったズベレフは、今年初の決勝行きの切符を手に入れた。

 ズベレフは決勝でもう一人の地元プレーヤーで32歳のベテラン、フロリアン・マイヤー(ドイツ)と対戦する。マイヤーは準決勝で、第3シードのドミニク・ティーム(オーストリア)を6-3 6-4で下しての勝ち上がり。全仏オープン・ベスト4のティームは、先週のドイツ・シュツットガルトの大会でグラスコート初のタイトルを獲得したばかりだった。

 この結果はまた、グランドスラム優勝17回のフェデラーが今年はいまだタイトルなし、ということを意味する。フェデラーは今年、膝の手術を受け、また背中の故障のために全仏オープンをスキップすることを余儀なくされていた。

 フェデラーが今大会で決勝に進めなかったのは、11年連続で出場する中で初めてのことだ。フェデラーはここで8度優勝しているが、それ自体がすでに最多記録となっている。

 勝ったズベレフは驚きを隠しきれない様子で、「まだ実感がつかめていない」と言った。「ここに今、勝者として立っているなんて、昨日には想像できなかったことだ」。

 ズベレフはフェデラーがツアーでデビューしたとき、まだ1歳だった。彼はフェデラーを倒した10年ぶりの十代選手となった。それは2006年のシンシナティの大会で、フェデラーがアンディ・マレー(イギリス)に敗れたとき以来のことととなる。

 世界ランキング38位のズベレフは、ツアーでもっともランキングが高い十代選手でもある。彼は5月にクレーコートのローマの大会で初めてフェデラーと対戦し、そのときは3-6 5-7のストレートで敗れていた。

 第1セットは、双方が一度もブレークポイントに直面することなくタイブレークに突入した。ズベレフはそこでサービスエースでセットポイントをつかむと、それを一発でものにした。

 セットを失ったフェデラーはそれまで、15セットを連続で獲得していた。

 第2セットのフェデラーは、5-5から最初のブレークを果たす。フェデラーが巧みにドロップショットを放つと、ベースラインで滑ったズベレフはそれに追いつけなかった。

 第3セットはズベレフが3-2からブレークを果たした。フェデラーのバックハンドがサイドアウトして、これでスコアは4-2に。ズベレフはトータルで8本のサービスエースを含む39本のウィナーを決め、直面したブレークポイント7本のうち6本を凌いで試合を締めくくった。最後のポイントはサービスエースだった。

 ズベレフとメイヤーは日曜日に、2011年以来となる地元ドイツ勢同士の決勝に挑む。(C)AP