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 今年のオールスターの最大の注目は、“平成の怪物”松坂大輔(中日)だ。39万4704票を獲得し、現球界エースの菅野智之(読売巨人)を抑え、西武時代の2006以来12年ぶりの球宴舞台に挑むことになった。
 待ち望まれていた。投げることもままならなかった福岡ソフトバンク時代から、入団テストを経て袖を通した中日のユニフォームに身をまとい、4月の復活登板から、日本球界4241日ぶりの白星。緊急降板や登板回避などのアクシデントもありながら、6月までに3勝(3敗)をマーク。150キロを超えるかつての剛速球はないが、新たに磨いたカットボールとこれまでの野球人生で培った投球術で、他世代の強打者たちをねじ伏せ、子供時代に自らのファンだった10歳以上の差のある投手たちに投げ勝ち、数字以上のインパクトでフィーバーを巻き起こしている。
 オールスターは04年にMVPを受賞しているが、過去6試合に登板して1勝3敗、防御率9.00と予想外の数字が残っている。だがこれはストレートでの真っ向勝負にこだわった結果でもある。12年ぶり、37歳で迎える球宴マウンドでどのようなピッチングを展開するのか。第2戦が行われる熊本・藤崎台県営球場は、2016年の熊本自身の際に多大な被害を受け、その復旧支援金として松坂が熊本県に義援金1000万円を送ったという縁もある。大きな拍手と大歓声に包まれることは、間違いない。そしてもう一度、“平成の怪物”の屈託のない笑顔を見たい。