今年の大相撲もあっという間に年6場所の半分が終わりましたが、前半戦のMVPは何と言っても栃ノ心。初場所の初優勝の勢いそのままに3場所で37勝の好成績を挙げ、夏場所終了後の5月30日に正式に大関昇進が決定しました。 大相撲の本場所は年6回開…

今年の大相撲もあっという間に年6場所の半分が終わりましたが、前半戦のMVPは何と言っても栃ノ心。初場所の初優勝の勢いそのままに3場所で37勝の好成績を挙げ、夏場所終了後の5月30日に正式に大関昇進が決定しました。

大相撲の本場所は年6回開催され毎奇数月の第2日曜日にスタート、新大関栃ノ心が誕生するのは7月8日からスタートする名古屋場所からになります。

相撲の番付表は序の口から横綱まで

相撲の番付表は下は序の口から最高位は横綱までありますが、番付上位の幕内42人・十両28人の70人が「関取」と言われる給料がもらえる番付です。幕下以下の番付は15日間のうち7番しか相撲を取らず、関取の付き人をするなど半人前の扱いになります。

相撲の番付はどうやって決めているの?

相撲の番付は力士の本場所の相撲の成績からどうやって決めているのでしょうか?

大相撲の本場所は15日間ありますが、8勝7敗であれば勝ち越し+1で番付が1つ上がり、9勝6敗であれば勝ち越し+3で番付が3つ上がる。というのが番付編成の基本ルールです。このルールから大きく外れないように各力士の成績を調整して番付表が編成されます。

番付上位の役力士になるためには

番付表の上位の横綱、大関、関脇、小結までを「役力士」と言い、横綱・大関になるためには1場所だけ好成績を挙げるだけではなく、2~3場所の安定した成績が求められます。

関脇・小結に昇進するためには、幕内上位で好成績を挙げるだけでなく他の力士の成績との兼ね合いで関脇・小結の番付が空いていないと昇進できません。

期待の若手の1人である北勝富士は、2017年11月場所に前頭3枚目で11勝4敗の好成績を挙げ番付編成ルールでは+7で十分に三役昇進できる成績でしたが、前頭筆頭(1枚目)の玉鷲と貴景勝も11勝4敗の好成績だったため、番付運に恵まれずに翌場所は前頭筆頭(1枚目)までしか昇進できず、+2の昇進に留まりました。

逆に嘉風という力士は2017年3月場所に前頭4枚目で8勝7敗、番付編成ルールでは+1の昇進で前頭3枚目となりますが、前頭上位の他の力士が軒並み負け越したため翌場所は+4の昇進で小結になりました。

15日の本場所の終盤戦は優勝争いだけでなく、来場所の番付を予想しながら取組を見るのも相撲ファンの楽しみの1つです。

来場所の三役昇進力士を予想してみる

ちなみに夏場所(5月場所)の幕内上位の成績から、次の名古屋場所(7月場所)の三役の番付を予想してみると、

関脇

栃ノ心が大関に昇進し、逸ノ城は勝ち越しして関脇の番付をキープ。関脇の番付が1つ空き、小結で勝ち越しした御嶽海が来場所関脇に昇進します。

小結

御嶽海が関脇に昇進して1つ空き、遠藤が大きく負け越したので小結の番付には2つの空きが出るので前頭上位で成績の良い2人が三役に昇進する事になりますが、

まず、前頭筆頭(1枚目)の玉鷲は+1で文句なしの小結昇進です。

前頭2枚目の松鳳山(しょうほうざん)は+1なので、ルール通りに計算すると前頭筆頭(1枚目)。同じく前頭4枚目の正代(しょうだい)も+3なので、前頭筆頭(1枚目)まで昇進する計算になります。

松鳳山と正代、番付表のルールで同順位に昇進する2人ですが、来場所小結に昇進するのは松鳳山になります。番付表の上に書かれている「東」「西」に注目してください。

番付表には「東」と「西」がありますが、「東」のほうが番付上位となり、

・松鳳山は東2枚目+1=東1枚目
・正代は西4枚目+3=西1枚目

となり、松鳳山のほうが上位の番付に昇進する事になります。という事で、来場所の小結には玉鷲と松鳳山が昇進する事になります。

次の名古屋場所(7月場所)の番付発表は6月25日。自分が応援する力士の番付を予想して、発表される番付表と答え合わせしてみると相撲がもっと楽しくなるのではないでしょうか。

文:表参道の公認会計士