フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の大会13日目は、まもなく女子シングルス準決勝が行われる。 サマンサ・ストーサー(オーストラリア)はグランドスラム大会のチャンピオンになるということがどんなものだかをすで…

 フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の大会13日目は、まもなく女子シングルス準決勝が行われる。

 サマンサ・ストーサー(オーストラリア)はグランドスラム大会のチャンピオンになるということがどんなものだかをすでに知っている。彼女はまた、過去の人と見られることが何であるかも知っていた。  ストーサーが最後にグランドスラムの準々決勝に進出してから、4年の年月が過ぎている。彼女は6-4 7-6 (6)でツベタナ・ピロンコバ(ブルガリア)を破り、今、全仏オープンの準決勝に戻ってきた。

 「すごくいい年を送ったあと、スランプに陥る。そして、皆に、無能者扱いされる」とストーサーは言う。「記者たちは、ロジャー(フェデラー)や、ラファ(ナダル)についてさえ、もう駄目だというような記事を書いたりするわ。彼らのことさえそんなふうに言うなら、ほかの誰もがそういう非難の対象になり得るでしょう」。  ストーサーは、2010年の全仏オープンで準優勝し、その翌年、全米オープンの決勝でセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を倒して優勝を遂げた。そして2012年、彼女は全仏で準決勝、全米で準々決勝に進出した。

 そこから、彼女は突然、グランドスラムの終盤まで勝ち進むことに苦労するようになる。

 しかし今、32歳となった彼女が本来の仕事に戻ってきたようだ。 「明らかにいくつかの下り坂があったわ」とストーサー。「思うに、自分の力、自分がやっていることを強く信じるということが重要なのよ。そして、これを続けていたら、きっと流れを変えることができると自覚することが大切なの」。  ストーサーは準々決勝で、世界ランク102位のピロンコバに対してやや苦労した。第1セットでは2-4、0-40とリードされていたが、そのブレークポイントを凌いで6-4でセットを奪取。第2セットのタイブレークでは、一時1-5と劣勢に立ったが、そこから4-5、そして4-6とセットポイントを握られるが、その危機を切り抜けた。

 まもなく、世界4位のガルビネ・ムグルッサ(スペイン)と対戦する準決勝が始まる。2番目のメジャータイトル獲得は、いつになく近い。 「ええ」とストーサーは言った。「128ドローから抜け出した私たち4人。現在、優勝のチャンスは25%ね」。(C)AP