プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が23日、サウジアラビア興行(27日、リヤド・ムハマ…
プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が23日、サウジアラビア興行(27日、リヤド・ムハマドP・アブド・アリーナ)の到着イベント(グランドアライバル)に登場した。33戦無敗の挑戦者となるWBC世界同級2位アラン・ピカソ(25=メキシコ)との防衛戦を控え、イベントの最後に姿を見せて意気込みを示した。当初は今年5月、米ラスベガスでの対戦相手として挙がったピカソとついに対決する。当時は「ピカソが逃げた」とも言われたが、対戦が流れた経緯について、井上が「(ピカソは)逃げたんじゃない」と明かした。
当時はWBC1位にランクされて指名挑戦者だったピカソを迎え撃つはずだった。しかし2月中旬に入って交渉が決裂し、最終的に当時のWBA1位ラモン・カルデナス(米国)との防衛戦に切り替わった。決裂した理由として井上は「ファイトマネーの問題ですかね。もともと(自身が)サウジアラビアで戦うということをピカソ陣営にも連絡がいった」と解説した。
ジム関係者によると、今回の興行を運営するサウジアラビア総合娯楽庁のトゥルキ・アラルシク長官(44)が、井上の対戦相手の有力候補としてピカソをピックアップ。2月頃に実際に接触し、金銭面の提示までしていたという。その際、ラスベガス戦よりも今回のファイトマネーが好条件だったのは容易に想像できる。井上は「結果、ピカソはこれ(サウジアラビアでの対戦)を望んでいた。だから逃げたんじゃない」と説明。無敗挑戦者のピカソに敬意を表していた。