来季契約未更改の阪神・佐藤輝明内野手(26)と才木浩人投手(27)が“越年”となる可能性が23日、浮上した。甲子園に隣…

 来季契約未更改の阪神・佐藤輝明内野手(26)と才木浩人投手(27)が“越年”となる可能性が23日、浮上した。甲子園に隣接する室内練習場で行われた「納めの会」の後、竹内球団副本部長が示唆した。リーグ優勝に貢献した2人の大幅アップは確実。竹内副部長は越年について「全く気にしていない」と説明し、じっくり話し合い、契約を結ぶ考えを強調した。

 投打の主力2人が近年では珍しい越年となる可能性が出てきた。ハワイV旅行を終え、契約更改を残すのは、佐藤輝と才木の2人のみ。年内の決着が見通せない中、越年について問われた竹内球団副部長は「全然気にしてないです。全く!」と声を大にした。

 「成績も良かったので、こちらもじっくり考えることもありますし、本人たちも考えてる部分もあるんじゃないかなと思います。なので、年を越すことに対して何か意識とかは全くないです」

 2人が希望するポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦については「認める権利はこちらにあるので。それとは切り離してもらった方がいい」と説明。条件面など「(交渉の)具体的なことはすみません」と詳細も伏せた。代理人とは下交渉を進めており、今後もじっくり話し合い、着地点を目指していく。

 2人の大幅アップは確実だ。佐藤輝は40本塁打と102打点で2冠に輝いた。ベストナイン、ゴールデングラブ賞、さらにはMVPの勲章も手にした。今季の推定年俸1億5000万円から倍増以上は間違いない。才木も12勝6敗。防御率1・55で初のタイトルを獲得。今季推定年俸1億2000万円から、大幅昇給が予想されている。

 2年ぶりのリーグ優勝を果たした虎はバラ色のオフを迎えている。既に年俸1億円以上は15人、2億円プレーヤーも8人に増加している。人気者の2人はどこまで上がるのか。年を越せば、さらに注目度は増しそうだ。

 【阪神で契約更改が越年した近年の選手】

 ◆久保康友 阪神に在籍した09年から、全年で越年交渉となった。10年オフには交渉が長引き、自費キャンプに突入。11年2月15日にようやく更改した。ポストシーズン期間の練習環境など、球団に持論を訴え続けた。

 ◆鳥谷敬 14年オフに長年の夢メジャー移籍を模索したが、阪神での優勝を目指し残留を決断。15年1月に、5年総額40億円の大型契約で「生涯虎」の誓いを立てた。