阪神・藤川球児監督(45)が22日、自ら最終決定した来季スローガン「熱覇」に込めた思いを明かし、チームを盛り上げるパフ…

 阪神・藤川球児監督(45)が22日、自ら最終決定した来季スローガン「熱覇」に込めた思いを明かし、チームを盛り上げるパフォーマンスとして「熱覇ポーズ」の誕生に期待した。悲願の連覇へ向けて「熱さで制覇する勢いを野球界から、という思いもあって。強さの象徴になりたい」と熱弁。スローガンを体現するポーズの考案を選手に促し、パフォーマーには森下翔太外野手(25)を指名した。

 球団初のセ・リーグ連覇へ挑む指揮官から、虎戦士へ異例の指令だ。来季のスローガン「熱覇」にちなんで、藤川監督は「中野とか坂本とか森下とか佐藤とか、大山もそうですね、みんなに熱覇ポーズを考えてもらおうかな」と主力にリクエスト。チームが一丸となる新パフォーマンスを心待ちにした。

 「タイガースって今、12球団で最もリーダーシップが発揮できるチームのひとつ。若い世代に選手たちが与える影響が大きいですから。森下がやってくれるんじゃないですか」。熱覇ポーズの担い手として森下に期待。ヒットを放った後に塁上で目元をなぞる「アイブラックポーズ」を定着させた実績もあるムードメーカーだけに適任といえる。

 そもそも「熱覇」という造語には、深い意味が込められている。スローガンについて初めて言及した藤川監督は「連覇という言葉をあまりにも前面に押し出すと、少し負けが込んだだけで周りが惑わされていく。そういう意味で、連覇の『連』は隠す」と説明。「優勝」を「アレ」に置き換えた岡田前監督に通じるマインドといえる。

 「では、連覇するために何が必要なんだというところでいうと、情熱」と力強く訴えた。思い起こしたのは、今季開幕直前にテレビの企画で行われたセ・リーグ6球団監督座談会。阪神をライバルに挙げたチームが皆無だったことを振り返って「隠しながら勝とうと思うことができたシーズンですから。今度は隠れることができません。全面的に私が戦っていく。情熱を持って、選手たちを引っ張る」と“王者の姿勢”を強調した。

 「熱さ、情熱が必要になるというとこですね」。藤川阪神2年目のスタンスを示しつつ「だからファンの人もね、熱覇ってね、サウナに入ってもらうくらいに(笑)」と、サウナ愛好家にはおなじみのフレーズ「熱波」に絡めたジョークも飛ばした。来季は甲子園に充満する熱気を、V2への上昇気流にする。