28日に開幕する全国高校サッカー選手権(東京ほか)に、北海道からは北海が2年ぶり14度目の出場を果たす。29日の1回戦…
28日に開幕する全国高校サッカー選手権(東京ほか)に、北海道からは北海が2年ぶり14度目の出場を果たす。29日の1回戦・大津(熊本)から始まる戦いへ、カギを握る選手をポジションごとに紹介する。今回はDF谷口健太(3年)。
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道大会4試合を1失点に抑えた北海。堅守の中心を務めるのがセンターバックの谷口だ。ルーズボールの競り合いに頭から突っ込むなど、気迫を前面に押し出すスタイルを体現する男は「自分はDFの中心となるべき選手だと思っているので。前線の選手が走って頑張ってくれている分、ゴール前で1個でも、相手の得点チャンスを摘むプレーができたら」。自覚十分に、人生初となる全国舞台に臨む。
直感が正しかったことを結果で証明した。中3の時、北海の練習会に参加した。「強度に圧倒されてしまって。先輩方がバチバチやっているのを見て、これが高校サッカーだなと。ここでやったら成長できると思った」。伝統としている球際や1対1の強さにひかれ、入学し、自身はベンチ外だったが1年時に続き、最終学年でも全国選手権出場を勝ち取った。「選択は間違ってなかった」。格別な感情を胸に、魂を込めた守備を見せていく。
チームは12月に入って2度の道外遠征を行い、今大会に出場する学校と練習試合を重ねてきた。「強度の基準は今までよりも上げていかないといけない」。そう痛感したように、大舞台で互角に渡り合う上で、より精度を高める必要性は理解し、練習に取り組んできた。29日の1回戦で対戦するのは、今年の全国高校総体で準優勝の大津(熊本)。相手の強さを認めた上で、谷口は「北海道を代表して出るからには、大方の予想を裏切るような結果を出せるように頑張りたい。最後は気持ちだと思うので」。勝利だけを狙い、後方から仲間を鼓舞し、体を張り続ける。
(砂田 秀人)