【ホノルル(米ハワイ州)20日(日本時間21日)=磯綾乃】常夏の海で、来季無双のイメージもばっちりだ。阪神大竹耕太郎投手…

【ホノルル(米ハワイ州)20日(日本時間21日)=磯綾乃】常夏の海で、来季無双のイメージもばっちりだ。阪神大竹耕太郎投手(30)が、ダイヤモンドヘッドの見えるビーチで「瞑想(めいそう)トレ」を行った。

メンタルトレーナーの兼下真由子氏のもと、約2年半オンラインで続けてきたトレーニング。ハワイで初めて向き合ってレッスンとなった。「今の瞬間に集中するというか、無になるとか」。海岸の石の上であぐらを組み、ヨガのように手を組んで目をつぶる。自分の「今」だけに集中した。

23年の夏場、思うように勝ち星がつかず悩んだ時に始めた。当時「シーズン完走」への思いが強かった左腕の意識ががらりと変化。「あえて例えば、メジャーリーグに行って活躍してるとか、アメリカのすごい豪邸に住んでるみたいなイメージを湧かせて、と。その感覚に合わせた1試合だったら、考え方が変わる」。ゴールはもっと先にある。そうイメージすると、自然と結果もついてきた。

この日、ハワイで行ったことにも意味があった。「どんな環境の中でも自分を保つという練習にもなる。非日常の空間があえて使える」と兼下氏は説明する。波、風、飛行機、自然の音を聞きながら、自分の心に集中。最後はマウンドに立つ時のような「ゾーン」に入る感覚にたどり着いた。

今オフも具体的に自身に言い聞かせるイメージがある。「勝ち星で言えば15、イニングで言えば180。もちろん勝率とか。防御率も」。山のココヘッド・トレイルを踏破した翌日は、海で静かに瞑想。心身ともに充実の優勝旅行だ。