海外FA権を行使してメジャー移籍を目指す楽天則本昂大投手(35)が、退団する可能性が高まった。21日、ゼビオアリーナ仙台…
海外FA権を行使してメジャー移籍を目指す楽天則本昂大投手(35)が、退団する可能性が高まった。21日、ゼビオアリーナ仙台で開催された「岡島体育祭2025」に参加。現時点で具体的なオファーは届いていないというが、閉会式では約4600人のファンに向けて涙ながらに「行ってきます」と“別れ”のあいさつを行った。球団は宣言残留を認めているが、退路を断って米国に渡る覚悟だ。
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則本が黄色のタオルで目元をぬぐい、楽天ファンに“惜別”の言葉を送った。チーム一筋13年のベテランは、メジャー挑戦を視野に海外FA権を行使。「岡島体育祭」の閉会式で後輩の藤平からサプライズで花束を受け取り、マイクの前に立った。「13年間ですけど、イーグルスでプレーして楽しいこと、つらいこと…たくさんありましたけど、本当に幸せな時間だったなと思います」。涙ながらにあいさつし、こう続けた。
「本来であれば、ここで皆さんにいい報告を持ってこられればよかったんですけど、まだもう少し時間がかかるかなと。近々いい報告ができたらなと思ってます。イーグルスではなくなる可能性が高いんですけど、これからも則本昂大を応援していただければ頑張れます。13年間ありがとうございました。そして、行ってきます」
イベント後、現状についても説明した。メジャー移籍を目指しているが「僕のところにオファーが来ているわけではないんで」と明かし、気長に待つ姿勢という。「そんなに焦ってるとかはないんですけど。なるようにしかならないんで。自分はしっかりと準備してベストの状態で常にいられるように」と力を込めた。
球団は宣言残留を認めているが、退団する可能性は高い。仮にメジャー契約ではなく、マイナー契約などの厳しい条件だった場合は「正直オファーをもらった段階で、どう自分が考えるかだとは思うんですけど。基本的には第1として、向こう(米国)でやりたいなと考えています」と強調。あくまでも米国での挑戦を見据えた。【山田愛斗】