大相撲の冬巡業は21日、埼玉・新座市で行われ、22日間の全日程を終了した。横綱・豊昇龍(立浪)は九州から関東まで約3週…
大相撲の冬巡業は21日、埼玉・新座市で行われ、22日間の全日程を終了した。横綱・豊昇龍(立浪)は九州から関東まで約3週間、休みなく回り、大の里が休場する中で一人で横綱の責務を全う。「やっと終わる。大変だった」と安どの表情を浮かべ、巡業全体を「稽古はできている。悪くない」と振り返った。
巡業の終盤は左膝に違和感を覚え、相撲を取る稽古は控えていた。この日もテーピングを施し、土俵下で入念にもみほぐしていたが、状態については「大丈夫」ときっぱり。前日20日に病院で診察を受け「筋肉が固まって、引っ張っている感じ。けがではなく、疲れだと言われたので問題なかった」と説明した。
今回の冬巡業は、同じ出羽海一門の境川巡業部長(元小結・両国)への恩返しの思いを持って過ごしていた。来春の役員改選で退任するため、巡業部長としては最後の巡業。冬巡業初日には「俺の最後の巡業だから、横綱頑張ってくれ」と声をかけられたという。「同じ一門で、いろいろアドバイスをもらったり、すごく気を使ってくれた。本当にお疲れさまと言いたい」と感謝を述べた。
今年は初場所で優勝を果たして横綱に昇進したが、最高位では5場所で優勝同点が2度、途中休場が2度。賜杯には届かなかったが「すごく勉強になった1年。横綱になって優勝できなかったけど、何か一つ足りないことがあると感じている。それを探しながら、考えながらやっていきたい」と決意を新たにした。