◇全国高校駅伝・男子第76回(21日、たけびしスタジアム京都発着、7区間42・195キロ) 定刻の午後0時30分にスター…
◇全国高校駅伝・男子第76回(21日、たけびしスタジアム京都発着、7区間42・195キロ)
定刻の午後0時30分にスタート。
今大会の注目は、初優勝を狙う鳥取城北。昨年大会で準優勝しながら指導者の交代を決めた学校側に反対して18人が今春、福岡・大牟田から集団転校した。前回1区2位のエース本田桜二郎(3年)、同7区3位の準エース村上遵世(3年)らは、全国高校体育連盟の規定で、6か月(水泳は1年)は同連盟の主催大会に出場できず、夏の全国高校総体、また、その予選に当たる県大会や中国大会は不参加だったが、出場可能となった11月の鳥取県高校駅伝で優勝し、今大会の出場権を獲得した。
大牟田から転校してきた選手と、元々、鳥取城北に在籍していた選手では競技力に差があることは事実だが、互いに刺激し合って、共に成長。この日はエース区間の1区・本田、準エース区間の3区・村上の間のスピード区間の2区は、元々、鳥取城北に在籍していた山根爽楽(3年)が走る。
大牟田のヘッドコーチから鳥取城北の監督に転職した赤池健監督は「鳥取の生徒は頑張る選手ばかりです。みんな、一生懸命についてきてくれています。今年のチームは元々、鳥取城北にいた選手たちの頑張りが鍵を握っています」と語る。エースの本田は「仲間がいるから頑張れます」と言葉に力を込めて話した。全国初優勝に挑む鳥取城北の挑戦は、今大会の大きな見所となっている。
◇大牟田から鳥取城北へ集団転校の経緯 関係者の話を総合すると、昨年11月の福岡県高校駅伝に優勝し、2年連続45回目の全国高校駅伝出場を決めた後、学校側は25年度から磯松大輔監督を招へいし、実質的な監督だった赤池健ヘッドコーチ(HC)をサポート役に降格する方針を決定。選手と保護者は反対し、撤回を求めたが、覆ることはなかった。その後、赤池氏は大牟田のHCを辞任し、鳥取城北の監督に転職することを決めた。各選手が保護者と話し合った結果、当時1、2年生(現2、3年生)19人のうち18人が赤池氏の指導を受けることを希望し、鳥取城北へ転校した。赤池氏の指導を希望して大牟田への入学を予定していた新入生の大半も鳥取城北へ進路を変更した。