元中日監督の落合博満氏が21日、TBS系「サンデーモーニング」に出演。高校野球で導入が検討されている7イニング制につい…
元中日監督の落合博満氏が21日、TBS系「サンデーモーニング」に出演。高校野球で導入が検討されている7イニング制について「大人の理論で決めるのはどうなのかな」と疑問を呈した。
「世界的な流れからすると7イニングは普及してる。ただね、日本の野球を根本に考えたときに、肝心要の高校生の意見が取り入れられてない」と指摘した落合氏。すでに導入されている球数制限についても「高校野球で俺はやめるんだ。壊れてもいいから球数制限やめてという意見は取り入れられていない」と評した。
それだけに「大人の論理で決めつけていくのはどうかな。仮に7イニングにした場合、5回コールドゲームが3回コールドゲームになったら、出場する選手は限られる」と選手たちの出場機会についても指摘。「議論するのはいいけど、高校生の意見を最重要として議論していただきたい」と訴えた。
共演した中畑清氏も同意見で「プロ野球は7イニングはない」ときっぱり。だが落合氏は「メジャーリーグで7イニングになったら右ならえになるかもしれない。日本の野球はそれでやってきてるだけ」と語っていた。
日本高野連は今月上旬に大阪市内で理事会を開いて7イニング制の導入について話し合ったが、結論は出ず。「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」から「2028年の採用が望ましい」などとする報告書を受けて議論したが、根幹に関わるルール変更には関係者の反対も強いことから、審議を継続することとが決まった。
検討会議は試合時間短縮が熱中症や障害予防、指導者らの長時間労働解消などに効果が期待されるとして選抜大会が第100回を迎える28年から「全ての公式戦で」、夏の選手権大会については「可及的速やかに」7イニング制とすることが望ましいとする提言をまとめた。
しかし、全国の加盟校や都道府県連盟、一般ファンを対象に実施した今夏のアンケートでは否定的な意見が目立った。「選手の出場機会が減る」などの理由で加盟校の7割が反対していることからも、さらに時間をかけて検討する必要があると判断した。