全国高校バスケットボール選手権(ウィンターカップ)は、23日に東京体育館などで開幕する。全国高校総体準Vで女子の道予選…

 全国高校バスケットボール選手権(ウィンターカップ)は、23日に東京体育館などで開幕する。全国高校総体準Vで女子の道予選を制した日本航空北海道は、創部3年目で3年連続出場。一からチームをつくり上げてきた3年生を中心に、悲願の日本一を目指す。初戦の2回戦で、千葉経大付と立正大淞南(島根)の勝者と対戦。道勢女子ではほかに札幌山の手が日本航空(山梨)、北星学園女が福井工大福井と1回戦で激突する。

 集大成の舞台が開幕する。創部3年目の日本航空北海道は、夏の全国高校総体で見事な準優勝。U18日本代表の庵原有紗(3年)は、3度目のウィンターカップへ「インターハイで強いチームと当たっても、自分たちのバスケができているときは勝てた。自信を持って一戦一戦やり切りたい」と意気込んだ。

 一昨年の全国高校総体は、1年生だけで2勝を挙げベスト16。しかし、過去2度のウィンターカップではいずれも初戦敗退と苦杯を喫した。西川葵主将(3年)は「1年目は勢いでいけた部分もあったけど、試合を重ね本当に強いチームの粘り強さを感じた。歴史もなく先輩もいない中でやってきて、3年間かけて3年生がこのチームをつくり上げてきた」。積み上げてきたものを、最後の大会にぶつける。

 総体後は、全国上位8チームで争うトップリーグに初参加。3勝4敗と負け越したが、矢倉監督は「弱い部分、課題が見つかった。ディフェンスの甘い部分だったり、勝負どころで点が取れなかったり」と収穫を口にした。社会人男子チームとも練習試合を行うなど、特にディフェンスに力を入れてチームを仕上げてきた。

 創部した23年4月に入部した15人のうち14人が残る。矢倉監督も「たくさん断られて、それでも来てくれた子たち。僕も何の実績もないし、影も形もないチーム。本当によく来てくれた」と1期生への思い入れは深い。創部時に立てた目標は「3年での日本一」。頂点だけを見据え、東京体育館に乗り込む。(山口 泰史)