日本ハムが今季は米大リーグのナショナルズでプレーしたサウリン・ラオ投手(26)の獲得に乗り出していることが19日、分か…

 日本ハムが今季は米大リーグのナショナルズでプレーしたサウリン・ラオ投手(26)の獲得に乗り出していることが19日、分かった。この日、元カブスのスペイン語解説者のマイク・ロドリゲス氏がXで、1年契約で合意したと伝えた。元内野手で2023年に投手に転向した異色の右腕。条件は1年契約で年俸70万ドル(約1億900万円)とみられ、10年ぶりの優勝と日本一を目指す来季へ、新外国人補強第1弾となる。

 異色の豪腕が、届かなかった優勝へのピースを埋める。ドミニカ共和国出身のラオは188センチ、82キロのリリーフ右腕。目を引くのは、プロデビューからの経歴だ。

 16歳の時に内野手としてドジャースと契約し、22年までの7シーズンは野手としてプレー。マイナー通算403試合に出場し、打率・253、28本塁打、163打点、42盗塁の成績を残した。

 肩の強さと制球力を買われて23年に投手転向。23~24年はマイナーで計74試合に登板して経験を積み、今季はマリナーズで4月にメジャー初昇格。2試合で防御率8・10と結果を残せず、9月に戦力外となった。

 新たに契約したナショナルズでメジャーに再昇格し、6試合で防御率3・52。今季3Aでは25登板(19先発)で2勝4敗、防御率3・01だった。直球の今季最速は154キロ。空振りを奪えるスライダーが武器で、140キロ台後半のツーシームとチェンジアップも投じる。

 元内野手の助っ投といえば、ハビー・ゲラ投手が今季まで阪神に2年間在籍。昨季は59試合登板で1勝4敗31ホールド14セーブ、防御率1・55と活躍した。26歳のラオは投手経験がまだ3年。伸びしろも十分にある。

 日本ハムは今季、し烈な優勝争いの末に2位。層の薄さを露呈したリリーフ陣が補強ポイントだった。来季は新庄監督就任5年目。悲願のリーグ制覇へ戦力を整えていく。

 ◆サウリン・ラオ(SaurynLao)1999年8月14日生まれ、ドミニカ共和国バラオナ出身。26歳。188センチ、82キロ。右投げ右打ち。16年にドジャース傘下で野手として米球界デビュー。投手としては23年にマイナーリーグで、そして25年にメジャーでそれぞれ初登板を果たした。