先週の阪神JFで推奨したタイセイボーグは3着。突き抜けそうな手応えで直線を向いたときは「やった」と思ったが…。バテた感…
先週の阪神JFで推奨したタイセイボーグは3着。突き抜けそうな手応えで直線を向いたときは「やった」と思ったが…。バテた感じではなかったので今後は狙いどころを見極めていきたい1頭です。
さて今週は朝日杯FS。山下記者と角田記者が語り合う馬トク展望動画を含め、今年は4強というのが戦前の大方の見立てだ。アドマイヤクワッズ、エコロアルバ、カヴァレリッツォ、リアライズシリウス。人気順も、この並びだろうか。ただ、「大方の見立て」を鵜呑みにしては競馬は面白くない。改めて過去の戦績を掘り返してみた。
着目したのは、厩舎力だ。阪神開催となった14年以降、3着以内に入った厩舎の「5年前から該当レース前」までの平地G1実績を調べてみた。
24年〈1〉友道厩舎◎〈2〉高柳大厩舎◎〈3〉奥村豊厩舎×
23年〈1〉高野厩舎◎〈2〉牧浦厩舎×〈3〉斉藤崇厩舎◎
22年〈1〉須貝厩舎◎〈2〉安田隆厩舎◎〈3〉鹿戸厩舎◎
21年〈1〉友道厩舎◎〈2〉中内田厩舎◎〈3〉安田隆厩舎◎
20年〈1〉中内田厩舎◎〈2〉須貝厩舎◎〈3〉藤原厩舎◎
19年〈1〉堀厩舎◎〈2〉西村厩舎×〈3〉池添厩舎▲
18年〈1〉友道厩舎◎〈2〉藤沢則厩舎×〈3〉藤沢和厩舎◎
17年〈1〉中内田厩舎○〈2〉木村厩舎○〈3〉藤沢和厩舎◎
16年〈1〉藤沢和厩舎◎〈2〉安田隆厩舎◎〈3〉池添厩舎×
15年〈1〉角居厩舎◎〈2〉笹田厩舎◎〈3〉須貝厩舎◎
14年〈1〉国枝厩舎◎〈2〉西浦厩舎◎〈3〉友道厩舎◎
(厩舎の後の◎はG1勝利あり、○はG1で2着以内あり、▲はG1で3着以内あり、×はG1で3着以内なし)
33頭中4頭の厩舎(実績はその時点でのもの)を除いて、G1で3着以内の実績があった。1着馬の厩舎はすべて該当し、そのうえでG1・2着以内の実績があった。朝日杯FS出走までの5年間にG1で好走することで預託馬のレベルが上がったとみられ、2歳のG1で成績に結びついたのではないだろうか。今年該当するのは以下の9つの厩舎となる。友道厩舎◎、高野厩舎◎、斉藤崇厩舎◎、手塚厩舎◎、藤原厩舎◎、吉岡厩舎◎、田村厩舎◎、宮田厩舎◎、安達厩舎▲
2歳のG1でもう一つ求められるのは、完成度の高さとみる。となると、育成環境が整った生産牧場ほど好成績なのは自然なこと。日本を代表する生産者のノーザンファームと社台ファームの生産馬は14年以降で【8・7・3・43】。勝率13・1%、連対率24・6%、複勝率29・5%。ここから「前走重賞以外2着以下」「前走重賞4着以下」「前走4番人気以下」を除くと【8・7・3・26】で勝率18・2%、連対率34・1%、複勝率40・9%となる。今年の該当馬はアドマイヤクワッズ、カヴァレリッツォ、スペルーチェ、リアライズシリウス。この4頭は「厩舎力」データにも該当しており、軸はもちろん、馬券には入れておきたい。
穴馬はどうか。14年以降、単勝10倍以上は【2・4・5・128】。無理な穴狙いは禁物だろう。それでも絞り込めば、やはり前走勝利か前走重賞は負けても0秒5差以内が絶対条件となる。厩舎実績面を加味すると、田村厩舎のエコロアルバと藤原厩舎のホワイトオーキッドが該当。単勝人気を考えると牝馬のホワイトオーキッドが大穴候補だが、牝馬は23年にもタガノエルピーダが5番人気で3着に入ったが、今年の牝馬は混合戦の重賞で0勝とレベルに疑問がつくだけに手は出しづらい。
となると、前走で重賞の京王杯2歳Sを勝ちながら、人気の盲点となりそうなダイヤモンドノットが伏兵か。単勝10倍以上で京王杯2歳Sから参戦した馬は【0・1・1・25】。16年モンドキャンノは京王杯2歳Sを制しながら7番人気の評価で2着に。京王杯2歳S3着から参戦した15年シャドウアプローチは11番人気で3着に好走。福永厩舎は「厩舎力」データに該当していないが、まだ開業2年目。今年の秋華賞にも2頭を出走させており、データが少ないだけと考えれば、過去に例外だった4厩舎に続く可能性はある。単勝10倍以上ならダイヤモンドノットを伏兵に指名したい。
最後になりますが、この原稿に2週連続でミスがあったことを改めておわびしたいと思います。コメント欄は極力目を通して、間違いの指摘があった場合にはその都度対応をしていくつもりですので、今後ともよろしくお願いいたします。(編集委員・小松 雄大)