◇アラブ杯決勝 モロッコ3―2ヨルダン(19日・ルサイルスタジアム) 【ドーハ(カタール)18日=金川誉】アラブ諸国の王…

◇アラブ杯決勝 モロッコ3―2ヨルダン(19日・ルサイルスタジアム)

 【ドーハ(カタール)18日=金川誉】アラブ諸国の王者を決めるアラブ杯決勝が行われ、延長戦の末にモロッコがヨルダンに3―2と勝利し、同杯がFIFAの大会となった21年以降では初優勝に輝いた。22年カタールW杯でアフリカ勢初のベスト4入りしたモロッコは、12月21日から始まるアフリカネーションズ杯に欧州組のDFハキミ(パリSG)やFWブラヒム・ディアス(Rマドリード)ら主力を招集しており、今大会は国内組や中東でプレーする選手のみで挑んだが、その層の厚さを見せつけてタイトルをつかんだ。

 前半4分、モロッコは自陣のハーフウェーライン付近でボールを受けたMFタンナネが、約50メートルの超ロングシュートを放つと、これがネットを揺らして先制。しかしヨルダンは後半3分、エースのFWオルワンが左からのクロスを高い打点のヘッドで決め、追いついた。さらにヨルダンは同23分、モロッコDFのハンドで得たPKを、再びオルワンが決めて逆転に成功。しかしモロッコも後半43分、CKから最後はFWハムダラが押し込んで追いつき、延長に突入した。

 モロッコは延長前半10分、セットプレーからDFサッダンのオーバーヘッドパスをFWハムダラが押し込み、この日2点目のゴールで勝ち越し。FIFAランキングでは66位のヨルダンも、同11位のモロッコを最後まで苦しめた。豪雨の中、8万4517人の観衆が詰めかけた熱戦は、モロッコに軍配が上がった。

 26年北中米W杯では、C組でブラジル、スコットランド、ハイチと同組となったモロッコ。順当に1、2位で突破すれば、決勝トーナメント(32強)の一回戦は、日本が入ったF組の2位、または1位との対戦となる。