前巨人2軍監督の桑田真澄氏(57)が18日、都内で行われた2軍公式戦に参加するオイシックスのチーフ・ベースボール・オフ…

 前巨人2軍監督の桑田真澄氏(57)が18日、都内で行われた2軍公式戦に参加するオイシックスのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)就任会見に出席した。1年契約で、ユニホームは着用せずフロント業務が中心となる。チームの育成&強化と観客数増などを目指して本拠地の新潟を盛り上げ、個人的な最大目標に「日本野球のさらなる発展」を掲げた。

 巨人軍の元エースが、新興球団の“旗振り役”を託された。CBOのミッションは「強く、愛され、選ばれる球団」になるための球団の文化とブランドの構築。監督などの現場やスタッフに助言や指導をし、チーム編成の強化を担う。桑田氏は穏やかな表情を浮かべて「また新たな挑戦をしたいなと思いまして。微力ですが全力を尽くしたい」と決意を明かした。

 10月末に巨人を電撃退団後、当初はワインやお米をつくるなどして「充電期間といいますか、ゆっくりしようと思っていました」。ただ球団フロントから熱心に誘われ「熱い思いに心を打たれました」と就任を決断した。2軍公式戦に参加するオイシックスは、勝率5割以上でAクラスと観客動員数の増加を目指し、実績や指導者としての経験が豊富な桑田氏に白羽の矢を立てた。

 ユニホームは着用せずフロント業務を中心に行う。「今は育成が大事。でも将来的には勝利と育成を両立していくことが目標」。競技人口が減少する日本の野球が「将来、マイナースポーツに陥る可能性が非常に大きいと思っている」と危機感を募らせる。かねて自らのテーマにしてきた「日本野球のさらなる発展」を個人的な最大の目標に掲げ、本拠地の新潟で野球を普及し全国に広げる未来図を披露した。

 直近の5年間は、巨人で2軍監督など指導者としての経験を積んだ。「その全てをオイシックスに注入していきたい」と熱い口調で語った。今季は巨人の2軍を2年ぶりのイースタン・リーグ優勝に導いた。その手腕を存分に発揮してチーム強化に挑み、新潟を大いに盛り上げる。

 ◆桑田 真澄(くわた・ますみ)1968年4月1日生まれ、大阪府出身。57歳。現役時代は174センチ、80キロ。右投げ右打ち。PL学園では1年夏から甲子園に5大会連続で出場し、通算最多の登板25試合、20勝、150奪三振。85年度ドラフト1位で巨人入団し、通算442試合、173勝141敗14セーブ、防御率3・55。07年にはパイレーツに所属した。その後は巨人に戻り、コーチや2軍監督を歴任した。