2軍公式戦に参加するオイシックスのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)に就任する前巨人2軍監督、桑田真澄氏(57…

 2軍公式戦に参加するオイシックスのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)に就任する前巨人2軍監督、桑田真澄氏(57)が都内で会見を行った。NPBでは、選手や首脳陣として巨人一筋で貢献してきたが、巨人以外のNPB球団の“入団”は初となる。

 桑田氏は「新たな挑戦をしたいなと思い契約にいたりました。微力ですが全力を尽くしたい」と抱負を語った。

 巨人を電撃退団後、「ゆっくりしようと思ってました。充電しようかなと」と説明し、ワインやお米作りを行う計画もあったという。ただオイシックスの球団フロントに「熱心に誘っていただいた。熱い思いに心を打たれまして新たな挑戦をしてみようと」と経緯を明かした。

 チーム作りについて「一人来たから急に強くなるとはいかない。勝負の世界で長年生きてきた。厳しさも分かっている。戦力的に見ても苦しい。若い球団だから育成システムを構築し、短期中期でやって長期的には勝てるチームに育てたい」と抱負を明かした。

 オイシックスはCBOのミッションを「強く、愛され、選ばれる球団」になるための球団の文化とブランドの構築だと発表。桑田氏にはそのミッション達成に向け、首脳陣、選手、スタッフを含めたチームを統括的に俯瞰(ふかん)し、球団の基盤強化や発展、チーム編成の強化を担うと説明している。NPB12球団の例を見ればGMに近い役職だとみられる。

 桑田氏は今季まで巨人で2軍監督を務めた。2軍監督として「1軍への選手供給と1軍選手の調整と育成」をテーマに掲げ、戦力の底上げに尽力した。「われわれはプロ。部活、学生野球ではない」と自主性や独自性も重要視し、選手たちに求めた。

 昨季はリーグ優勝した1軍を陰ながら支えた。2軍で「勝利を目指すのも大事」と力説しそれを実践。今季は2軍を2年ぶりのイースタン・リーグ優勝に導いたが、球団から打診されたフロントへの転身を固辞。10月下旬に異例の形で巨人を電撃的に退団していた。

 現役時代は巨人で通算173勝を挙げ、米大リーグ、パイレーツでもプレーした。2021年に指導者として巨人に復帰した。