◆プロボクシング ▼WBA・WBO世界ライトフライ級(48・9キロ以下)王座統一戦12回戦 〇WBO王者レネ・サンティア…

◆プロボクシング ▼WBA・WBO世界ライトフライ級(48・9キロ以下)王座統一戦12回戦 〇WBO王者レネ・サンティアゴ(判定)WBA王者・高見亨介●(17日、東京・両国国技館)

 WBA世界ライトフライ級王者・高見亨介(23)=帝拳=が王座統一に失敗した。WBO世界同級チャンピオンのレネ・サンティアゴ(33)=プエルトリコ=と対戦し、1ー2の判定で敗れた。ジャッジ3人の採点はそれぞれ、115ー113 、112ー116、117-111で、2人がサンティアゴを支持した。プロ11戦目で始めて黒星をとなった高見は、肩を落としリングを降りた。

 7月のWBA王座獲得から5か月。自ら希望して実現した2つのベルトを手にする舞台で、答えを出すことはできなかった。サンティアゴは3月にジムの先輩・岩田翔吉に判定勝ちして王座を獲得。「ジムにベルトを取り戻したい」と先輩の敵討ちを誓いリングに上がったが、願いは叶わなかった。

 デビューからの連勝は「10」でストップした。スピード、パワー。これまでライトフライ級ではどちらも圧倒的なものを発揮してきた。そのポテンシャルの高さに関係者からは「次代のスター」と呼ばれた。担当する田中繊大トレーナーは高見の強さは「頭の良さと、ハート」にあるという。頭の良さとは、リング上で相手の動きに合わせて瞬時にスタイルを変更できること。そしてハートの部分は闘争心。「どんな相手でも倒しに行く姿勢は崩さない」と他の選手に比べ、この2つが秀でているという。だが、まだ戦。サンティアゴにはキャリアの差を突きつけられた。そしてライトフライ級での約㌔に及ぶ厳しい減量も、少なからず勝敗の行方に影響したはずだ。ライトフライ級は今回が最後と決めて挑んだ一戦。苦い黒星を良薬に、フライ級での再起を図る。