◆第77回朝日杯フューチュリティステークス・G1(12月21日、阪神競馬場・芝1600メートル)追い切り=12月17日、…

◆第77回朝日杯フューチュリティステークス・G1(12月21日、阪神競馬場・芝1600メートル)追い切り=12月17日、栗東トレセン

 メリハリを利かせた仕上げだった。カヴァレリッツォ(牡2歳、栗東・吉岡辰弥厩舎、父サートゥルナーリア)は坂路を単走。鞍上は馬まかせに何もすることなく、人馬のリズムを守るようにサッと流した。非常にソフトな最終調整に徹した形だ。

 58秒0という遅い時計にも、「リズムよく、落ち着いていて、非常によかったです」と吉岡調教師は評価した。8月に5馬身差で圧勝した新馬の当週は坂路で60秒0。もともと、吉岡厩舎は前週末に“本追い切り”と言える負荷をかけるのが通例だ。今回も13日にCWコースで6ハロン80秒3―11秒8を出している。

 前走は頭差の惜敗で重賞初タイトルを逃した。しかし、トレーナーの愛馬に対する信頼はみじんも揺るがない。「(阪神マイルは)力と力の勝負になるので、この馬に向いています。世代トップクラスの力はあると思います」。万全の仕上げを施し、一気に頂点の座に駆け上がる。(山本 武志)