2歳マイル王者を決める朝日杯FS。阪神競馬場の芝1600mを舞台に、来春のクラシック戦線を見据えた若駒たちが激突する…
2歳マイル王者を決める朝日杯FS。阪神競馬場の芝1600mを舞台に、来春のクラシック戦線を見据えた若駒たちが激突する。過去の傾向からは、完成度の高さとマイルへの適性が勝負を分ける鍵となることが多い。今年も各路線から有力馬が集結し、ハイレベルな戦いが予想される。
1.前走1番人気の信頼度と高い回収率
過去10年の朝日杯FSにおいて、前走で1番人気に支持されていた馬は[5-6-5-23]で、複勝率は41.0%に達する。特筆すべきは複勝回収率が139%という高い数値を示している点だ。これは、前走でファンから高い支持を集めた馬が、本番でもその期待に応えて好走する確率が高く、かつ配当的な妙味も十分にあることを示している。馬券検討の中心として信頼できるデータだ。
2.前走同距離組が優勢、延長組は不振
前走の距離別に成績を見ると、今回と同じ1600mを走っていた馬は[7-5-5-49]で複勝率25.8%と安定した成績を残している。対照的に、1400m以下からの距離延長組は[1-2-4-61]で複勝率10.3%と苦戦傾向にある。その差は15.5ポイントと大きく、マイルの流れを経験しているかどうかが結果に直結しているようだ。距離短縮組も悪くはないが、基本的には同距離組を重視すべきだろう。
3.4角2番手から4番手の好位勢に妙味あり
前走の第4コーナーでの位置取りに注目すると、逃げた馬(1番手)は複勝率8.7%と振るわない。一方で、2番手から4番手につけた馬は[9-4-5-52]で複勝率25.7%と好走率が高くなっている。極端な競馬ではなく、好位でレースを進められるセンスと先行力を持った馬に大きなチャンスがある。
リアライズシリウスは新潟2歳Sを快勝してここに臨む。前走は1番人気に応え、4角2番手から抜け出す横綱相撲だった。前走1番人気、同距離からのローテーション、そして好位で立ち回れるレースセンスと、好走データに完璧に合致している。馬体重も518kgと雄大で、データ上の死角は見当たらない。無傷の3連勝で頂点に立つ可能性は高い。