1分間最強を決める格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン)18」の前日計量で対戦相手から不意打ち…
1分間最強を決める格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン)18」の前日計量で対戦相手から不意打ちで平手打ちされ、失神した竜がくも膜下出血を公表したことを受けて、運営の溝口勇児COOが自身のXを更新。「応援してくれる視聴者やファンの皆様、しばらくは竜やその家族と必ず向き合います。もちろんBreakingDownとも向き合います。江口とも話します。なので、ご意見があればおれにすべて向けてください。」と綴った。
実業家の谷本吉紹氏の投稿に反応する形で「当事者の竜が、BreakingDownや選手たちが叩かれているのを見てどれだけ傷ついているか分かってんのか。その気持ちを、想像できるか、おまえに。おれは今回、おれのせいで朝倉未来やチームメンバーが叩かれてるのがつらい。だって今回の問題は、運営の問題。朝倉未来でもなく、運営の責任はすべておれにある。それがおれが朝倉未来CEOや経営メンバーと交わした約束。だからこれはおれの問題だし、これからやれることは必ずおれがやる」とした上で「でも、竜、本人はそう思っていない。『自分のせいでみんなが叩かれている』そう思って苦しんでいる。しかも今、竜は自分のことだけじゃなく、江口の心のケアにまで気を配っている。そういう現実を背負って、おれたちは向き合ってる。おれたちは、BreakingDownをそんなぬるい覚悟でやっていない」と強調。「竜は今朝退院して、回復に向かっている。それでも万が一が起きたらどうするか。その責任も含めて、おれたちは最初から全部背負ってる。竜に限らない。選手にもしこの興行がきっかけで何かあったなら、できることはすべてやる。人生も、家族も、覚悟を持って引き受けると決めてる。BreakingDownに出ている選手たちも同じ。軽いノリで立っている奴なんか一人もいない」と、つづった。
「おれたちはリアルを見せている。生半可な覚悟なら、オーディションにも来ないし、試合もしない。今もおれたちは、最優先で安全対策と今後について、チームや専門家と現場レベルで詰めてる。竜の件も含めて、脳神経外科の専門医とも連携してる。素人判断で進めているわけじゃない。この先についても、たとえ竜本人が『試合に出たい』と言ったとしても、専門家と連携して止めるべき時は必ず止める。おれも未来くんも、彼の安全を最優先して説得する。選手の覚悟をそのまま使い潰す気なんか最初からない」と今後の竜へのケアについて記した。
大会への批判については「もちろん、BreakingDownを見ていない人は当然として、視聴者であっても一般の人に、おれの書いていることがすべて伝わらないのは分かっている。いや理解してほしいとも思っていない。おれが逆の立場でも、同じようには理解できないと思う。それに常識的だとも思っていない。そもそもおれたちの判断が正しいとも思ってない。いつも考えてる。だから批判は全部受ける。そこから逃げる気はない。繰り返すけど、運営の責任はすべておれにある。損害も、賠償も、責任も、おれの首が必要な時が来たら必ず差し出す。BreakingDownは、教科書通りの興行じゃない。だから心配もかけるし、批判があるのも当然だと思ってる。今回も、ファンを含めてもっともな意見ばかり。可能な限り、多くの声に目を通すつもり。おれがずれてたところもすでにたくさんあった。BreakingDownに人生のすべてを懸けている奴らが山ほどいるから。だから、おれも朝倉未来も、相応の覚悟を持って彼らの人生に向き合っている。逃げるつもりはない」と、受け止める覚悟をつづった。
竜は16日、自身のSNSを更新し、くも膜下出血を発症していたことを公表。失神により試合は中止。14日の大会では試合開始前にリングに立ち挨拶を行っていたが、15日になりインスタで「症状が悪化して緊急で運ばれて連絡対応遅くなります。申し訳ありません」、「くも膜下出血で脳内に出血が発見されて、状態は良くないです」と綴っていたが、この日はXで長文を投稿。「今回の件について事実としてお伝えします。大会当日、医療スタッフの判断でCT検査を受けていましたが、その時点では大きな異常は確認されていませんでした。その後、移動のために飛行機に搭乗したことで体調が悪化し、強い頭痛が続いたため、大会から3日後に再度検査を受けた結果、くも膜下出血が判明しました。現在は医師・医療スタッフの管理のもとで治療を受けており、症状も安定し、改善に向かっていることが確認できています」と説明した。その上で「試合が行われなかったことは本当に悔しいですが、選手の命と安全を最優先に判断してくれたブレイキングダウンに感謝しています。そして俺の気持ちは変わりません。名古屋大会では、江口をKOして無念を晴らします。必ず万全な状態でリングに戻り、結果で応援してくれた皆さんに恩返しします」と綴った。
13日の会見でのフェイスオフで額を合わせた後、離れた際に対戦相手の江口響に強烈な右ビンタを見舞われ、竜は真後ろに倒れ、後頭部も打ちつけて失神。会場は騒然となった。すぐに医療班が呼ばれ、朝倉も心配そうにのぞき込んだ。
その後、意識は回復したが、試合は中止。14日の試合開始前に挨拶に立った竜は「昨日の前日会見で江口に叩かれて。自分きのう体調優れてなくて、普段だったら倒れない。ああいうふうになると江口ばっかり悪く思われるが、ここはブレイキングダウンだし、俺がもらう想定でいればよかった。油断していたというのが俺が試合できなくなったところ」と説明。「千葉喧嘩自慢も不意打ちって一番だせえ。名古屋でも次回大会でもやれんだろ。絶対俺はこの上であいつのこと絞めてやるんで、皆さん引き続きBD宜しくお願いします」と語っていた。社長を務める朝倉未来は騒動について「BDって乱闘とか喧嘩ありきで伸びてきてる部分あると思うんですけど、自分は乱闘とか好きじゃなくて、会見とかでやったことない。選手たちの暗黙の了解で、本気で撃ち抜かないとかあった中で、ああいう本当に失神させてしまうのは、よくない。計量オーバーと同じように2大会出場停止処分にした」と語っていた。
竜は北海道喧嘩自慢として登場。「やるべしたら」の決め台詞でオーディションから頭角を現し、BD15・5で初出場。ここまで3戦で2勝1敗だった。北海道で空調設備、電気設備などの会社を経営しており、電気工事などの国家資格も保有している。