今年は外国産馬の登録が1頭のみだった朝日杯FS(00年までは朝日杯3歳S)だが、90年代後半は出走馬の半分ほどを占め…
今年は外国産馬の登録が1頭のみだった朝日杯FS(00年までは朝日杯3歳S)だが、90年代後半は出走馬の半分ほどを占めることも珍しくなかった。とりわけ97年はレース史上最多の11頭がエントリー。「栗毛の怪物」の異名をとったグラスワンダーがレコード勝ちした一戦を振り返ろう。
この年の朝日杯3歳Sは1強ムードだった。単勝1.3倍の圧倒的1番人気はグラスワンダー。米国生まれのSilver Hawk産駒で、デビューから新馬、アイビーS、京成杯3歳Sと3連勝中。一戦ごとに2着との着差を広げており、ここも勝ち方だけが焦点となっていた。以下は6.9倍でフィガロ、12.0倍でアグネスワールド、16.6倍でシンボリスウォードと続き、6番人気までを外国産馬が占めた。
レースはこちらも外国産馬のマウントアラタが後続を離して逃げた。前半600mが34秒3、1000mが57秒1のハイペース。2番手にシンボリスウォード、直後にアグネスワールドやマイネルラヴがつけて、フィガロも先団から。グラスワンダーは中団の外で手応え良く運んだ。勝負所を迎えてマウントアラタの脚色が鈍って後続が接近。直線に向いてマイネルラヴが抜け出し、フィガロも脚を伸ばしたが、その外から桁違いの脚を繰り出したのがグラスワンダーだった。あっさり先頭に立つと、最後は的場均騎手が手綱を緩めながら2馬身半差の圧勝。90年の朝日杯3歳Sのリンドシェーバーの記録を0秒4も更新する1分33秒6の2歳レコードで、GI初制覇を果たしたのだった。
ちなみに2着がマイネルラヴ、3着がフィガロ、以下はアグネスワールド、マイネルメッサと続き、掲示板を外国産馬が独占。内国産馬の最先着は6着のセイクビゼンだった。そういった意味では時代を感じさせるレースだったともいえるはずだ。