チェック柄のスーツに身を包んだオリックス太田椋内野手(24)は控えめに笑みを浮かべた。「倍と少し」。12日、大阪・舞洲の…

チェック柄のスーツに身を包んだオリックス太田椋内野手(24)は控えめに笑みを浮かべた。「倍と少し」。12日、大阪・舞洲の球団施設で契約更改交渉に臨み、3800万円増の年俸7000万円でサインした。

「去年に比べてもう一段階レベルアップできたのかなと思うので、来年は今年以上の成績を残せるように頑張ります」

今年の漢字には「初」としたためた。高卒7年目の今季は自己最多の113試合に出場し、リーグ4位の打率2割8分3厘。自身初の規定打席に到達し、初の2ケタ本塁打。3月の侍ジャパン強化試合に初選出され、オールスターにも初出場。初ものづくしの1年となった。

大幅昇給分の使い道は親孝行に充てる。「1月にお父さんの誕生日があるので、何か買います」。父でチームの打撃投手を務める暁氏にプレゼントを贈る。オフの自主トレは渡部と3人で行う予定だ。「父もキャンプに向けてもっと上げていかないと。お互い自主トレです」とにっこり。来季も親子鷹として共闘すべく、鍛錬の冬にする。

球団には「おかずの充実」を要望した。ナイターの試合後に球場で食事を済ませることが多く「もうちょっとおかずが欲しいなと。試合前はめっちゃあるのでそれくらい出してほしい」。パワーの源をお願いした。

新背番号「1」で迎える来季へ。今季の飛躍をへて、チームの中心選手となる覚悟を示した。「もっともっとチームの顔となるような圧倒的な成績を残せるように」。打撃では出塁率と長打の両立を目指し、OPS(出塁率+長打率で算出する指標)8以上を掲げた。「やっぱり長打を打ちたいし、出塁率と両立できるようにしたい」。主軸として3年ぶりのV奪還へ導く。【村松万里子】