JRAは11日、令和8年度の新規調教師試験の合格者を発表した。現役ジョッキーの藤岡佑介騎手(39)=栗東・フリー=、和…

 JRAは11日、令和8年度の新規調教師試験の合格者を発表した。現役ジョッキーの藤岡佑介騎手(39)=栗東・フリー=、和田竜二騎手(48)=栗東・フリー=ら計4人が合格し、東西トレセンで会見を行った。

 仲間からの握手攻めに、笑みが絶えなかった。藤岡騎手が2度目の挑戦で見事、難関を突破した。「すごくホッとしました。今年にかける思いはやっぱり強かったので」と心境を語った。一次試験では緊張でペンを持つ手が震えて字が書けず。それほどに心血を注いできた1年の成果が実った。

 父は健一調教師で、弟の康太さんもJRA騎手として活躍した競馬一家の出身。22年間で重賞48勝を含むJRA通算1101勝を挙げた。騎手を続けたい気持ちも強く、なかなか踏ん切りがつかなかったが「後に続く後進を育てたい、ここまで育ててもらった競馬界や馬に恩返しがしたい」とステッキを置くことを決意した。

 今週の阪神JFはヒズマスターピースに騎乗。同じく来春に引退を迎える国枝調教師とのタッグで挑む。トレーナーとして勝ちたいレースに挙げた有馬記念はエリザベス女王杯で3着に導いたライラックとのコンビ。「無事に引退できるように、2月末まで気を引き締めて」。最後まで全力で駆け抜け、新たなホースマン人生を踏み出す。