「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(17日、両国国技館) WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角…

 「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(17日、両国国技館)

 WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角海老宝石=と団体内統一戦を行う同級暫定王者ノニト・ドネア(43)が10日、フィリピンから羽田空港着の航空機で来日した。井上尚弥(大橋)に2連敗した日本の地に再び上陸し、「すごくワクワクする。日本での自分の歴史を書き換えるために来た」と気合を入れた。

 ドネアは日本での試合は4度目だが、19年11月、22年6月はいずれも井上に敗れている。3年ぶりの日本での大一番に向けては、米国ではなく地元フィリピンのセブ島で11月上旬から合宿を敢行。「井上戦の前もそうだったが、セブ島のトレーニングがすごく良かったので。時差もないし、コンディションも整えやすい」。また、マネジャーのレイチェル夫人がネットで選んで購入したという和柄のグレーのスウェットパーカを着て空港到着ロビーに現れたが、「不死鳥が灰の中から生まれ変わって、輝いて飛び立つイメージ。日本で復活する姿を見せたい」と笑いながら声を弾ませた。

 元世界5階級制覇王者のレジェンドは、今年6月に約2年ぶりの再起戦を行い、WBA世界同級暫定王座を獲得した。11月に43歳になり、対峙する正規王者・堤については「素晴らしいファイターと戦える機会をいただき、とても光栄。最大の敬意を持っている。2人の侍、戦士がお互い敬意を持っての戦いになることを期待している」と語り、「長くやっているので、(勝機は)相手うんぬんよりも自分がどういう戦術で戦うかに集中している。KOできたら神の恵みだが、それは自分の内側にあるもの」と静かに闘志を燃やした。