◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 第3日(6日、名古屋・IGアリーナ) ジュニアGPファイナル2位の中…
◇フィギュアスケート グランプリ(GP)ファイナル 第3日(6日、名古屋・IGアリーナ)
ジュニアGPファイナル2位の中田璃士(TOKIOインカラミ)が、フリーから一夜明け、会場で取材に応じた。2年ぶりのV奪還を果たせず演技後は悔し涙を流したが、「もう切り替えて、全日本に向けて頑張ります」と笑みを交えながら話し、前を向いている様子だった。
逃げ切りを狙った5日のフリーはジャンプのミスが重なった。3本目の4回転トウループでジャンプの軸が乱れ、着氷でもバランスを崩した。そんな中でも2種3本の4回転ジャンプに挑んだ姿勢は「逃げずにできた。(トリプル)アクセル(3回転半ジャンプ)も1つ目はコンビ(ネーション)がつけられなくても、次にまたアクセルにいけた」と評価できる部分は多かったと振り返る。父の誠人コーチからも「良かったよ」と声をかけられ、「たくさんいい言葉をもらった」と笑顔で話した。
2週後の全日本選手権(東京)では「全員倒して1位になりたい」と強い気持ちでシニアに立ち向かう。今季はミラノ・コルティナ五輪選考会も兼ねており、シニア勢にとっては重要な一戦。17歳の中田は年齢制限のため、五輪への出場はかなわないが「全日本で優勝したらすごいが、(今季は)もっと価値のあるものになる」と番狂わせを狙う。強い言葉とは裏腹に「オリンピックは行けないけど、(年齢以外の)選考基準は満たしている。年齢が早く上がらないかな」とあどけない表情で笑った。
全日本のショートプログラムでは2本の4回転ジャンプを、フリーではループ、サルコー、トウループの3種4本の4回転を予定する。「質の高いものを頑張って跳んで優勝します」と力強く初の日本一への思いを語った。