楽天の新入団選手発表会見が5日、仙台市内のホテルで行われ、三木肇監督(48)、石井一久ゼネラルマネジャー(52)と新入団…

楽天の新入団選手発表会見が5日、仙台市内のホテルで行われ、三木肇監督(48)、石井一久ゼネラルマネジャー(52)と新入団選手12人が登壇した。秋田出身でドラフト2位の早大・伊藤樹投手(22)と福島出身でドラフト4位の学法石川・大栄利哉捕手(18)は、地元東北でプロ生活をスタートさせる喜びをかみしめながら飛躍を誓った。

   ◇   ◇   ◇

慣れ親しんだ地で、プロ生活の1歩を踏み出した。小学6年時には楽天ジュニアに在籍した伊藤樹は、約10年ぶりにクリムゾンレッドをあしらったユニホームを身にまとい「東北の一員としてプレーできる事にとても喜びを感じています。やっとプロの世界に入ったんだなと、ドラフト指名の時よりもっと実感がわきました」とより一層気を引き締めた。

仙南東小スポーツ少年団(秋田)で野球を始め、秀光中、仙台育英(ともに宮城)でプレー。早大では東京6大学リーグ戦通算22勝をあげ、今年5月の春季リーグ戦の明大戦では、史上25人目となるノーヒットノーランを達成した即戦力右腕。目標は色紙に「一球入魂」と力強く記し、「一番のアピールポイントでもある投手としての総合力を前面に出して、開幕1軍、ローテーションを守れるように」とルーキーイヤーからスタートダッシュを切る気合は十分だ。

ドラフト4位の大栄の兄・陽斗さんは伊藤樹の仙台育英時代の2学年上の先輩ということもあり、試合を応援に訪れていた大栄とは以前から交流があった。「まさか同期入団することになるとは思ってなかったので、本当にすごい巡り合わせだなというのが一番」と運命の再会に心躍らせた。

「宮城でバッテリーを組む姿は、育英の方々も喜ぶと思う。東北の皆さんの前で東北出身同士のバッテリーが組まれるというのも、すごく素晴らしいことなのかなと思います」と互いに成長した姿を見せる日に思いをはせた。

来年9月には地元秋田のこまちスタジアムで公式戦の開催が決まっている。「こまちスタジアムをなんとか僕の力で埋められるように頑張りたいと思います」。舞い戻った東北の地に希望を与えるため、大きく羽ばたいていく。【高橋香奈】