日本高野連は5日、大阪市内で本年度の第5回理事会を開き、今年1月から「7イニング制等 高校野球の諸課題検討会議」で10回…

日本高野連は5日、大阪市内で本年度の第5回理事会を開き、今年1月から「7イニング制等 高校野球の諸課題検討会議」で10回にわたって議論してきた最終報告を公表した。

7イニング制について「2028年からの導入が望ましい」と提言した理由について、「速やかに全ての公式戦で7イニング制を採用すべきではあるが、現下の状況は加盟校や高校野球を支えるファンらのアンケート結果を見ると、その意図や有効性が十分に伝わっているとは言い難い」などと報告書で言及した。

さらに「現在加盟校で活動する部員たちは、高校野球は9イニング制という前提で入学しており、部員たちの心情を考慮すると、全ての公式戦での7イニング制の採用は移行期間を設ける必要があるとの声もあり、全ての公式戦での7イニング制採用は、現在の中学3年生が高校3年生となる2028年の第100回記念選抜高等学校野球大会ならびに各都道府県高等学校野球連盟の春季大会から採用することが望ましいとした」と付け加えた。

今から3年の猶予期間を経て、加盟校や高校野球ファンに「7イニング制を採用する意図や有効性について説明を尽くし、広く周知することを求める」とした。

日本高野連・井本事務局長は「なぜやるのかというところを含めて、採用の意図や有用性について、都道府県連盟もそうですし、全国の加盟校もそうですし、普段から応援している高校野球ファンに社会に周知したい」と説明した。

◆国スポでの7イニング制導入 滋賀県で今秋に開催された国民スポーツ大会(国スポ)では国内の高校野球の公式戦で初めて7イニング制が実施された。選手の健康への配慮や日程のスムーズな消化が目的。従来の9イニング制と比べて試合時間が短縮され、90分台で終わる試合が続出。選手たちは口をそろえて疲労の少なさを実感していた。