「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(17日、両国国技館) WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角…

 「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(17日、両国国技館)

 WBA世界バンタム級王者の堤聖也(29)=角海老宝石=が3日、東京都練馬区のジムで公開練習を行った。WBA同級暫定王者ノニト・ドネア(43)との団体内統一戦に向けて「(相手は)ビッグネームなので、恐怖心と楽しみが入り交じる中で準備している。タフな試合になる。1個判断をミスったり、ちょっとズレたら(被弾して)ぶっ倒されるかなと。こっちが当てても効くイメージはあまりないので、ハイリスクローリターンな試合」と最大限に警戒を強め、「大差がつくイメージはない。気付いたら堤がポイントを取っていた、という試合になる気がしている」と接戦を粘り勝つ想定を明かした。

 バンタム級では、11月24日に行われた井上拓真(大橋)と那須川天心(帝拳)によるWBC王座決定戦をゲストとして現地観戦。「もちろん刺激はもらいました。拓真も天心選手もすごかったし、同じ階級の別団体のタイトルマッチだったので、いずれあそこ(王者・井上拓真)ともやっていかないとけないという気持ちと、ここでこけたら終わるので、より勝たないとなという気持ちが生まれた」と、昨年10月に勝って王座を奪取した拓真との再戦にも意欲を示した。

 また、バンタム級転向を表明した元世界4階級制覇王者の井岡一翔(36)=志成=が、大みそかにWBA同級挑戦者決定戦を行うことが決まった。日本のレジェンド王者との対戦を熱望している堤は「挑戦者決定戦の信頼性はよくわからないが、今後(勝者と)やる流れが強まるのは確かなので、こちらとしてはありがたい」と、前向きに捉えた。

 井岡はバンタム級戦線について「一番やりたいのは(井上)拓真選手」と発言しているが、堤は「個人的には悔しい部分はもちろんあるが、客観的に見てボクサーとしての完成度は拓真の方が上なので、事実ではある」と受け止めた。また、井岡は17日のドネア戦で堤が勝つと予想していることを受け、「僕が勝つって言ってくれたのはニュースで見て、うれしかったですね。しっかり勝ちたいという気持ちも強くなった。勝っていけばそういう(井岡戦など)面白いカードが組めるので、火がつきますよね」と発奮していた。