スピードスケート・ショートトラックでWツアーに出場した日本代表が2日、遠征を終えて成田空港に帰国した。女子3000メー…
スピードスケート・ショートトラックでWツアーに出場した日本代表が2日、遠征を終えて成田空港に帰国した。女子3000メートルリレーではカナダ・モントリオールで行われた第2戦、ポーランド・グダニスクの第3戦と2試合連続で銅メダルを獲得。エースの中島未莉(みれい、トヨタ自動車)は「アンカーとして、最後にどれだけ勝負ができるかだった。皆さんいいつなぎでメダルを獲得することができた」と誇らしく振り返った。
今回のWツアーではリレー強化を目的にカナダ人のフレデリック・ブラックバーン・コーチを招聘(しょうへい)した。渡辺碧(トヨタ自動車)は「タッチのつながりを特に言われた。レースも戦略だけでなく、細かいつながりを丁寧に、大事にやろうといわれていた」と明かした。スピードの面では多くの選手が、世界のトップとの距離感が縮まったと感じ、手応えの残る4試合になった。中島は「スピードをうまく持続させられれば、世界との差がもっと縮まる。自分も皆さんもレベルが上がっていると感じる。成長を実感できた試合になった」と大きな収穫となった。
Wツアーでは「NINJAS(忍者)」の愛称で親しまれる日本チーム。第3、4戦ではリレー前にブラックバーン氏の「出陣」というかけ声に続いて、「うちらしか勝たん」と声をそろえ、一人ずつ「ニン」とグータッチをかわしていたという。最年長で28歳の平井亜美(トヨタ自動車)から20歳の最年少・金井莉佳(日大)と20代がそろったこともあり、今時の流行語も交え“令和のくノ一”として一致団結し、レースに臨んでいた。
ショートトラック女子史上初の五輪メダルへ好スタートを切った。河合季信強化部長はWツアー4戦を終え、「後半の勝負所への、選手の気持ちが成長している」と技術だけでなく、メンタル面の向上を実感していた。個人種目を見ても「中島選手はかなり世界の上位の選手たちと、遜色なく戦える」と評価。カーブの入りの技術が向上し、ほかの選手を抜くこと、その後のブロックなど戦術面でも成長していると話した。