スノーボード・ハーフパイプ日本代表が1日、2-25~26年シーズン初戦が開催される中国に向けて羽田空港から出発した。女…

 スノーボード・ハーフパイプ日本代表が1日、2-25~26年シーズン初戦が開催される中国に向けて羽田空港から出発した。女子で3月の世界選手権銀メダルの清水さらと同4位の工藤璃星(ともにTOKIOインカラミ)の「16歳コンビ」は、ともに初参戦のザ・スノーリーグから来年2月のミラノ・コルティナ五輪代表選考を兼ねたW杯開幕戦(ともに中国)に挑む。

 ジュニア時代からライバル同士の2人の新星が、仲良く空港に姿を見せた。昨季W杯で初優勝するなど昨季に始まった五輪代表選考で圏内につける清水は「練習してきた技がちゃんと出せるか不安もあるけど、今年もワクワクの気持ちが大きい」と勝負のシーズンへ胸を高鳴らせた。一方の工藤はし烈な争いを演じ「緊張とかはあまりしていない。(五輪代表入りへ)ギリギリなので、結果を残して出られるように」と決意を込めた。五輪までに選考大会は残りW杯5戦。同学年コンビがそろって五輪初出場に向けて、勢いをつけていく。

 2人は15歳になった昨季より海外のW杯を転戦。清水は世界選手権で金メダルに一歩及ばず、感じたことがあった。「ダブルコーク1080がないと勝てない」と勝負のカギに挙げたのは、軸を斜めに縦2回転、横3回転する難易度の高い技だ。今オフの課題に掲げ、埼玉のジャンプ練習施設で腕を磨いてきた。11月にオーストリアでの雪上合宿を経て「技自体の完成度は上げてこられている」。今後は実戦の流れの中で調整し、五輪初出場、22年北京大会ビッグエアで、17歳で銅の村瀬心椛(ここも)を超える冬季五輪の日本女子最年少メダル獲得を目指していく。

 工藤も4位に入った最高峰の舞台で「足りないものが分かった」と経験を糧にする。安定感を求め、後方から2回転半する技を習得し、ルーティーンに厚みを持たせた。女子では難度の高い縦回転の技も「今、練習中。(来年2月)五輪の時までに決められるように練習している。(清水)さらにもコツを聞いているし、頑張ります」とライバルに負けじと夢舞台への道を切り開く。