大相撲の冬巡業が1日、長崎・佐世保市で行われた。平戸市出身の幕内・平戸海(境川)は横綱・豊昇龍(立浪)に指名された5番…

 大相撲の冬巡業が1日、長崎・佐世保市で行われた。平戸市出身の幕内・平戸海(境川)は横綱・豊昇龍(立浪)に指名された5番を含め、計10番。豊昇龍には低い当たりから右をのぞかせて前に出て寄り切るなどいきなり2連勝。「歓声が大きくて楽しくできた。横綱と地元で取れて良かった」と喜んだ。

 この日は母・坂口美香さんが来場。「(地元に)来てくれてうれしい。息子にはケガをしないようにやってほしい」と親心をのぞかせた。小・中学校時代に紐差相撲クラブで指導した坂尾廣毅さんは「元気にやっている姿を見られた」とうれしそう。巡業部長で師匠の境川親方(元小結・両国)は「地元への恩返しになる。本人も期するものがあるんじゃないか」と巡業2日目の気迫あふれる稽古に目を細めた。

 九州場所は前頭3枚目で4勝11敗など、今年は三役に戻れなかった。元小結は「上位にはいても目立った成績を残せなかった」と反省。来年に向け「三役に戻りたい」。出稽古では場所前に横綱・大の里(二所ノ関)と何度も取った。だが、なかなか目に見える結果につながらず「番数ではなくて考えてやらないといけない」と力を込めた。