◆明治安田J1リーグ▽第37節 湘南1―0清水(30日・レモンS) J1清水の来季新監督に、今季限りで退任を表明した神戸…

◆明治安田J1リーグ▽第37節 湘南1―0清水(30日・レモンS)

 J1清水の来季新監督に、今季限りで退任を表明した神戸の吉田孝行監督(48)が有力候補として浮上していることが30日、分かった。複数のJリーグ関係者が明らかにした。クラブは29日に秋葉忠宏監督(50)の今季限りでの退任を発表。清水の監督として初めて公式戦の指揮を執ったレモンSで勝利を飾りたかったが湘南に0―1で敗れた。12月6日の最終節はホームで岡山と対戦する。

 23、24年に神戸をリーグ連覇へと導いた指揮官が、エスパルス新監督の本命候補に浮上した。兵庫・滝川二高出身の吉田氏は95年に横浜F入り。J通算470試合86得点の実績を誇り、13年に神戸で現役引退した。以降は同クラブのコーチを務め、17年8月からネルシーニョ監督の解任に伴い、監督に昇格。一時強化部に異動となったが、19年4月から再び指揮を執った。

 20年からは長崎に籍を移すも、22年1月から強化として神戸に復帰。同年6月、ロティーナ監督の後任として3度目の監督就任を迎えた。同年は最下位に沈んでいたチームを再建し、終盤に5連勝を記録するなどしてJ1残留を果たした。翌年からは強度の高いプレスと精度の高いカウンターを武器にリーグ連覇を達成。また24年には天皇杯でも優勝を飾るなど、実績を重ねた。

 今季も優勝争いを演じたが、直近は5戦勝ちなしで勝ち点64の5位。この日、FC東京に0―0で引き分けた試合後のセレモニーで「来季は新たな環境で自分はチャレンジしたいと思います」と退任を表明していた。

 今季、「10位以内」を目標に掲げた清水はここまで勝ち点44の13位。29日に秋葉監督の今季限り退任を発表した。交渉が順調に進めば、来季はリーグ屈指の名将の下で再出発することになる。