「明治安田J1、東京V0-1鹿島」(30日、味の素スタジアム) 勝利への執念が相手の牙城、そして優勝への道をこじ開けた…

 「明治安田J1、東京V0-1鹿島」(30日、味の素スタジアム)

 勝利への執念が相手の牙城、そして優勝への道をこじ開けた。J1鹿島は0-0の後半29分、相手のパスミスからカウンター。エースのFWレオセアラのシュートはGKに阻まれるも、こぼれ球を途中出場のMF松村優太が倒れ込みながら左足で押し込んだ。

 「監督から『おまえは足が速いんだから思い切って詰めろ』と。なんかあるんじゃないかなと思って走った」

 何度も好セーブでチームを救ったGK早川が「本当に難しい試合だった」と振り返るようにハードワーク、強度の高い相手の守備に苦しんだ。追われる立場としては、ドローもNG。そんな重圧の中でも、後半9分から投入された松村は「1点取れるチャンスはある。気負いはなかった」と持ち前のスピードを生かし、停滞ムードを振り払った。

 2位の柏とは勝ち点1差のまま。9季ぶり9度目のVへ、王手をかけた。松村は「新しい鹿島をつくっていく段階ではタイトルが一番の良薬。思いが強い方が勝つ」と、自身初優勝が懸かる最終決戦に気合。鬼木監督も「最後は気持ち」と話す。歓喜の瞬間まで、全員で泥くさく走り抜ける。