<東京6大学野球100周年記念オールスター東西対決>◇29日◇神宮現役選手が出身地や出身校で東西に分かれてオールスター戦…
<東京6大学野球100周年記念オールスター東西対決>◇29日◇神宮
現役選手が出身地や出身校で東西に分かれてオールスター戦を行い、チームEast(東軍)がチームWest(西軍)を4-1で下した。今秋のドラフト指名を受けた6選手はいずれも出場。東軍のヤクルト1位の法大・松下歩叶内野手(4年=桐蔭学園)が5回に左越え2ランを放ち、存在感を見せた。
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神宮を愛し、愛される男は勝負どころを逃さない。1点リードの5回1死一塁。東軍の松下が、豪快な1発を左翼席にたたき込んだ。カウント1-2。甘く入った高めのチェンジアップを力強く捉えた。投げた西軍・久野悠斗投手(4年=明大)が思わず両手を頭に乗せ、悔しそうに苦笑いを浮かべるほどの会心の当たりだった。右拳を上げながらダイヤモンドを1周した松下は「外野の動きと歓声でいったかなと思いました」と感触に浸った。
予兆はあった。試合前にエメラルドグリーンの真新しいユニホームを着た際に、東軍を率いる小宮山悟監督(60=早大)から「ユニホームがヤクルトっぽいな」と言われて気合がみなぎった。ファンも、小宮山監督も求めた結果を1打席で見せ、チーム最多の2打点をたたき出した。持っている男の片りんをのぞかせ「歴史のある東京6大学の100周年の試合に出場できて幸せでしたし、これだけ多くの観客の方々の前でプレーできて幸せです」と口ぶりも滑らかだった。
東京6大学リーグでは現役最多の通算14本塁打。大学最後の神宮舞台は最高の結果で幕を閉じ、卒業後も変わらず慣れ親しんだ場所を本拠地にプロ生活をスタートする。「なかなかイメージはまだできていないですけど、すごく楽しみでワクワクした気持ちは強いです」。燕軍団期待のルーキー。今度はヤクルトのユニホームを着て、自分の庭で躍動する。【平山連】
東軍・小島大河捕手(明大から西武1位)「ずっと意識してきた早大の伊藤樹君と初めてバッテリーを組めてうれしかったし、いいボールでした。でも、自分は3打数無安打…。もっと成長していきたい」
東軍・伊藤樹投手(早大から楽天2位。先発で1回無失点)「(神宮球場は)4年間たくさん投げてきたマウンドで優勝も味わえた。本当に思い出深い球場。ここでの成長を次の舞台で生かせるように頑張りたい」
東軍・田和廉投手(早大から巨人2位。1イニングを3者連続三振)「自信を持って自分のボールを投げることができました。いいバッター相手に3つ三振を奪って終われてよかった」
西軍・毛利海大投手(明大からロッテ2位。先発で1回1失点)「(西武1位で同じ明大の小島河を二ゴロに抑え)楽しみながら戦えました。練習だと抑えるイメージはあるんですけど、お互いレベルアップしていくと思う。どう抑えていくかはプロになって考えたい」