◆バスケットボール男子 W杯アジア1次予選 日本90―64台湾(28日、ジーライオンアリーナ神戸) B組で世界ランク22…

◆バスケットボール男子 W杯アジア1次予選 日本90―64台湾(28日、ジーライオンアリーナ神戸)

 B組で世界ランク22位の日本は同67位の台湾と対戦し、90―64と快勝した。28年のロサンゼルス五輪の予選も兼ねる、27年のW杯出場へホーバスジャパンが上々のスタートを切った。1次予選B組には中国と韓国も入り、来年7月までホームアンドアウェー方式で6試合を戦い、上位3チームが突破する。

 昨夏のパリ五輪以来、代表に復帰した渡辺雄太(千葉J)はチーム最多の20点と勝利に貢献した。「今日は自分の仕事ができた」と9254人のファンに白星を届けた。「台湾も毎年力をつけているが、それは自分たちも同じ。自信を持って最初から全力で試合をしようと声をかけていた」と振り返った。

 第2クオーター終盤では連続で3ポイントシュートを決めるなど、見せ場を存分に作った。主将としてプレー以外の面でもチームを牽引。パリ五輪でともに日の丸を背負った富永啓生(北海道)は「彼があのポジションでスコアも取ってくれるし、ディフェンスもできる、走れる。存在感はすごく大きい」と話した。長年、ともに代表活動を行う馬場雄大(長崎)も「彼がコートにいるだけで安心してプレーができる。言葉にしないけどみんな感じている」とチームメートも絶大な信頼を置く。やはり代表には渡辺雄が必要不可欠なようだ。

 関西での代表戦も久しぶりとなり、男子バスケ人気の高さを実感。「日本代表があまり人気なかったときに、こういう場所でやるとお客さんの入りが悪かった」と振り返る。近年ではB革新の影響もあり、全国各地に大型アリーナも数多く建設され、会場のキャパも増えている。「こういう場所で(試合が)できて、たくさんの人たちに駆けつけてもらえることが人気になってる証拠。色んな場所でプレーできるのはありがたいし、たくさんの人たちに自分たちのプレーを見てもらって、よりバスケットを日本で大きくしたい。ここで開催できたことは大きかった」と今後の日本バスケ界の発展にもつながると話した。

 12月1日は敵地で再び台湾と対戦する。快勝発進としたが、「また同じように勝てるとは限らない」と気は抜かない。「もう一回気を引き締め直して、また台湾戦、全力で頑張りたい」と大勢のファンに連勝を誓った。