全日本プロレスは26日、東京・湯島の全日本事務所で記者会見し元三冠ヘビー級王者・青柳優馬が今月23日午後4時半頃、静岡…
全日本プロレスは26日、東京・湯島の全日本事務所で記者会見し元三冠ヘビー級王者・青柳優馬が今月23日午後4時半頃、静岡・沼津市内で衝突事故を起こしたことを発表した。
会見には青柳優と十枝利樹取締役が出席。青柳優は「3日前の11月23日、全日本プロレスの沼津大会の大会終了後に、僕の運転で、交通事故を起こしてしまいました」と明かし「静岡県沼津市内の交差点で、大会終了後、僕の運転で、沼津市内の交差点に差し掛かった際に、赤信号に気づかず直進してしまいました。その際、右側から直進してきた車両と衝突し、事故が発生いたしました。その事故直後、事故が起きたのは16時半頃です。その事故直後の16時33分頃に、僕が警察へ通報し、15分後ですね。16時45分ごろに付近の交番から警察官が到着し、現場検証等を開始しました。その際に警察官の方での免許証の確認の際に、僕の運転免許証が1年近く期限切れを起こしていたことに気付きました。その後に、僕に対して警察による事情聴取等が実施されています。被害状況としては、僕の車両の右側が破損していることと、衝突した被害者様の車両のバンパー、ライトなどが破損して、現在確認中でございます」と説明した。
その上で「この度は被害者の皆様に、僕がご迷惑をお掛けしたこと、この場をお借りしてお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。並びに、僕を応援してくださるファンの皆様と、全日本プロレスのファンの皆様にこのようなご報告となってしまったことをお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。
十枝氏は「私共、全日本プロレスでは、この内容について重く受け止め、青柳優馬選手に以下の処分を通知させていただきました。減俸で報酬の 50パーセントの3か月間。謹慎の期間が来年の2月28日、2月末までの約3か月間の謹慎ということを、昨日役員会で信任し、同時に本人に通知させていただきました」と処分を発表した。
さらに「それでまた本日の会見につきましては、ご担当いただいておりますというか、沼津警察署の方にも、ご報告を申し上げております。改めまして、今、青柳優馬の方からもありましたけど、本当に被害者の皆様、青柳優馬そして全日本プロレスファンの皆様。そして、全日本プロレスに関わっていただいているステークホルダーの皆様、それとプロレス関係者の皆様。皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことを改めまして、ここでお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」と謝罪し青柳優は改めて「申し訳ございませんでした」と頭を下げた。
記者から「今回は興行にご自身の車で行って、その帰りの事故だという風に伺っているんですけども、選手の皆さんがご自身の車で興行に向かわれるということはこれまでもよくあることだったんでしょうか?」と質問。十枝氏は「会場によって決めておりますが、選手自身の自家用車で(会場に)向かって、帰られるということがございます。社内で一定のルールを決めておりまして、その場合も会場によってはございます」と説明した。
さらに記者から「今回の問題で、何が一番問題かと言うと、事故も大変悪いことだと思うんですけれど、免許が1年近く失効していたと。それで運転していたということが1番問題だと思うんですけど。今回の事故が起きなければ、そのままだったわけじゃないですか?その免許についてはどういう認識だったのか、どうしようと思っていたのか教えてください」と質問され青柳優は「今回の免許に関しては、もうただの言い訳にはなってしまいますが、自分が更新の期間に気づかず、1年近く乗り過ごしてしまっていたということも、今回の事故のことでわかりましたので、ちょっとその後、今回の事故に関わらず、失効した際に、その場で僕が何をできたか、この場ではどのように説明していいかわかりませんが、やはり、今回のことを招いてしまったなら、自分の普段の行いの怠慢さから起きてしまったことだと深く反省しております。問題解決に至っては、申し訳ございません。僕の中では、正直、まだまとまっていないというのは正直なところです」と明かした。
さらに記者から「今回の事故を受けて、社内のルールだったり、そのあたりの例えば自家用車で向かう向かわないとか、免許の問題とか改めて見直しだったり、そのあたりのルールの変更だったりはお考えになっていらっしゃるんでしょうか?」と聞かれ十枝氏は「まず現状、それぞれ運転免許証を所持している選手、スタッフ全員に今の免許が有効なのかどうか、切れていないかどうかということを昨日までに全員確認し、皆、有効の免許証を所持しているという確認をさせていただきました。自家用車での会場への来場、あるいは帰宅については、特段今、ルールを見直すということは考えておりません。ただ安全運転の徹底をですね、常に我々の方から選手、スタッフに注意喚起をしていこうということは考えてます」と明かした。
また、別の記者から今年9月7日に巡業バスとの接触事故による敗血症で亡くなった長尾一大心選手(享年21)のいたましい事故が起きたばかりで「長尾選手のことがあったので、交通安全のことは非常に注意するとあの時も仰っていました。免許の期間というのはあまりに基本的なことなので、意識の外にあったのかもしれませんが、そういう所のチェックの甘さですとか、指導徹底などは今にしてみればどのように考えていた?」と問われた。
十枝氏は「大変申し訳ありません。長尾一大心選手の事故を受けて、安全運転とバスの運行の管理あるいは、バスの巡業での周り方等、改善と言いますか対応させていただいたんですけども、本当に申し訳ありません。選手・スタッフの運転免許の有効期限の確認の業務につきましては、漏れておりました。昨晩、長尾一大心選手のお父様の方に今日、会見を開く、こういう事情でした、大変申し訳ありませんでしたということは申し上げてはいるんですけども、我々の業務として、確かに運転免許証の有効期限の確認。これについては漏れていました。本当に申し訳なく思っております」と繰り返し謝罪した。
さらに「現状の事実確認ですが、まだ行政罰も含めて処分は確定はしていないということでよろしいでしょうか?」と問われ十枝氏は「沼津警察の担当の刑事様の方からは、もう1度青柳優馬選手に事情聴取を行いたいと言うご連絡を受けておりまして、その事情聴取を経て、それから行政処分等のことが、確定されるという風に聞いております。ですから、現状はその辺は決まっておりません」と明かした。
そして「改めまして、今回の青柳優馬選手の事故について、本人のみならず会社としても重く責任を感じております。改めまして、被害者の皆様、そして青柳優馬・全日本プロレスファンの皆様、そしてステークホルダーの皆様、それとプロレス関係者の皆様、それと今日お集まりいただいておりますマスコミの皆様にも、ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。これから再発防止に努めて参りますので、どうかよろしくお願いいたします。改めまして申し訳ございませんでした」と謝罪し青柳優は「申し訳ございませんでした」と頭を下げた。
全日本が発表した事故の経緯と概要は以下の通り。
【事故発生日時】
令和7年11月23日(日)午後4時半分頃
【場所】
静岡県沼津市内の交差点
【経緯】
沼津大会終了後 帰宅途中(午後4時半頃)青柳優馬選手が自家用車を運転し、沼津市内の交差点に差し掛かった際、赤信号に気づかず直進。その際、右側から直進してきた車両と衝突し、事故が発生。
事故直後(午後4時33分頃)青柳優馬選手本人が直ちに警察へ通報
午後4時45分頃
付近の交番から警察官が到着し、現場検証を開始
午後7時45分頃
青柳優馬選手に対して警察による事情聴取が実施
【被害状況】
・青柳優の車両の右側が破損
・衝突した相手側様の車両のバンパー・ライトなどが破損