日本ハムの新入団会見が24日、エスコンフィールドで行われた。1位指名の明大・大川慈英投手(22)は背番号27になったこと…
日本ハムの新入団会見が24日、エスコンフィールドで行われた。1位指名の明大・大川慈英投手(22)は背番号27になったことを「奇跡」と、驚いた。父がファンだった元大洋平松政次投手の背番号で、大川家で大切に扱われてきた番号。偶然の一致を喜ぶと同時に、新庄監督には、明大で担った守護神としての活躍を皮切りに、将来は先発投手としての地位を確立したいというビジョンを伝えた。
◇ ◇ ◇
運命の背番号だった。23日の本契約の際、大川が球団から示されたのは「27」。「本当に奇跡。小さい頃から父が好きな番号。たまたまなのですが、その番号をつけて戦えるのは本当にうれしいです」と喜んだ。
総合格闘家として活躍した父政則さんが“カミソリシュート”で鳴らした元大洋の平松政次氏の大ファンで、68年から84年まで背負った代名詞と言われる背番号が「27」だった。大川は「巨人キラーで、巨人を倒していくのを見るのが父は好きだった」と言う。大川家では大切な数字で「お風呂で何秒、肩までつかって出るかと言うときも、カウントは27までだった」。そんな家庭事情を球団には「全く話していなかった」と言い、偶然の一致だった。
テンションの上がる背番号をつけ、目指すは明大でも担った守護神だ。新庄監督から「どこで投げたい」と問われ「クローザーとして1年間投げることが目標」。さらに「最終的には先発はしたくない?」と聞かれると「クローザーをして、しっかり結果が出たら先発として頑張りたいです」と、明確な投手としてのビジョンを口にした。
前日23日に新庄監督に初対面し「気づいたら目線がそっちに行ってしまうような方。自分もそういうオーラを身につけられたら」。素直な感想を口にすると、指揮官から早速「開幕1軍!」とお墨付きも、もらった。「持ち味はバッターを差せる、振らせないストレート。入団までに2段階も3段階も上げていく」。しっかり準備を整え、9回27個目のアウトを任される信頼を、勝ち取る。【永野高輔】