<フィギュアスケート:全日本ジュニア選手権>◇24日◇東京辰巳アイスアリーナ◇男子フリー昨季の世界ジュニア王者の中田璃士…

<フィギュアスケート:全日本ジュニア選手権>◇24日◇東京辰巳アイスアリーナ◇男子フリー

昨季の世界ジュニア王者の中田璃士(17=TOKIOインカラミ)が、大会2連覇を達成した。

ショートプログラム(SP)首位で迎えたフリーもトップの170・26点。国際スケート連盟(ISU)非公認大会ながら、ジュニアクラスで自己最高をマークする255・25点で完全優勝を果たした。

18-19年の大幅なルール改定以降で大会歴代最高得点にも、本人の評価は「まあまあうれしいけど、やっぱりふらふらなので。まだ全然いける」と辛口。演技後にリンクに大の字になることも考えたが、「結果を見たときに倒れるような内容ではなかった。今後に取っておきます」と「自粛」した。王座奪還を目指すジュニア・グランプリ(GP)ファイナル(名古屋)や初優勝の懸かる全日本選手権(東京)ではさらなる高みを目指すつもりで、「(大の字パフォーマンスは)その時に取っておきます」と白い歯を見せた。

王者が貫禄と成長を示した。左足甲の疲労骨折の影響で4回転2本にとどめる予定だったが、この日の公式練習の調子で翻意。「いつもだったら安定でまとめるっていうのをやっていたけど、今回は本当に自分に自信があった。ジャンプは自分を信じてやるだけでした」と挑戦した。冒頭から4回転サルコー、4回転トーループ、4回転-3回転の連続トーループと4回転3本を加点付きで決めきった。

今季が、ジュニアラストシーズン。6度目の全日本ジュニアで有終の美を飾ったが、中田のストーリーはここからだ。「ジャンプじゃなくスピンやステップとかスケーティングの部分でしっかり差をつけたい」。全てで突き抜けた存在を目指す。【勝部晃多】