<全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)>◇23日◇宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台(6区…

<全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)>◇23日◇宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台(6区間42・195キロ)

三井住友海上の不破聖衣来(22)が、実業団駅伝デビュー戦で復調を印象づけた。最長の3区10・6キロで6人抜きを披露。区間6位となる34分0秒の快走でチームの4位入賞、次回大会のシード権獲得に大きく貢献した。エディオンは過去最高の4位から大きく飛躍し、2時間13分50秒で悲願の初優勝を果たした。

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不破が元気いっぱいに走り出した。「今出せる自分のベストを尽くそう」。トップと57秒差の11位でタスキを受け取ると、エース区間でライバルたちを次々にかわした。レース後半に勢いは加速。10キロ手前で3人を置き去りにするなど代名詞ごぼう抜きは健在だった。「仙台は駅伝という印象がとても強い。今回また仙台で走ることができ、すごいうれしかった」。拓大1年時に従来の区間記録を大幅更新した地で輝いた。

10月のプリンセス駅伝は右足首周りの負傷で欠場。9月中旬頃から10月までほとんど走れなかったという。「11月のクイーンズは絶対に間に合わせる」。今大会を見据えて調整。慢性的な疲労も抜け、むしろ状態が上がり、好走につながった。「日本選手権の出場をまず目指し、そこから徐々に世界に向け、マラソンにも挑戦したいので、距離も伸ばしていきたい」。大学時代から故障に苦しんできた陸上界のヒロインが、完全復活への1歩を刻んだ。